この世界の人達は強引すぎる4【名探偵コナン】

FILE192：無くなってる ページ48

「取り敢えずお腹空いとるじゃろ。カレーでもいいかの？」


『あ、はい』



え、この状態でご飯食べるん？え、まじ？
博士はそういうとキッチンに入って行った。
まあ丸見えだけども。

私は取り敢えず目の前の椅子に座った。
カレーが温まってきたのか良い匂いがしてきた。
あ、やばい…お腹鳴りそう。



ぐ〜


『あっ』


「はは！もうちょっとで出来るぞい！」


『す、すみませんっ…』



そして出来上がったのか、コトリと目の前に置かれた。



「どうぞ！召し上がれ！」


『あ、ありがとうございます…いただきます…』


スプーンを手に取り、カレーを一口食べた。


『っ！美味しい！』


「それはよかったわい！」



博士はそう言うとフォッフォッと笑い出した。
そしてカレーを食べ終わった頃、玄関のドアが開いた。



「あら、良い匂い」


そう言いながら哀ちゃんが入って来た。
哀ちゃんが私に気付くと顔を強張らせた。


「…博士、彼女は？」


『あ、えっと…』


「哀くん！実は風邪薬を飲ませたAくんが縮んでしまったんじゃよ！」


「は…？縮んだって…。じゃあ貴女はAさん？」


『は、はい…そうです』


「…博士、まさか私のピルケース勝手に持ち出したんじゃ無いでしょうね？」


「え、あ…いや、そのぉ…風邪薬がなくて、哀くんならいろんな薬を持ってるじゃろ？だから…風邪薬もあるかと思って…」


「今持ってる！？」


「も、持ってます」



博士がポケットからピルケースを出すと哀ちゃんがぶん取る勢いで取った。
哀ちゃんは蓋を開けて薬の確認をし出した。



「…無くなってるわ」


「え、なにが…」




「無くなってるのよ。APTX(アポトキシン)4869の試作品が」

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