３ ページ3
.
4時間目授業中、そろそろお腹がすく時間。
自分の席に座り、頬杖をついて、
ひとりでぼんやり、うわの空。
最近ふと、考える。
私は、太一と付き合っているわけなのだが、
どうも最近、これでいいのか。
みたいなことを考えてしまう。
どういうことかと言うと
具体的に話すのは少し、難しい。
何と言うか、二人の間が
ギクシャクしている気がするのだ。
まず会話があまりない。
別に“仲良い＝絶え間なくお喋り”
というわけではないのだろうし、
太一だって無口な方だ。
でも、ときたま、不安になる。
太一は特に話題を出さないし、
私が話し始めても特に話題は広がらない。
私だけが、会いたいとか言って、
一緒に帰る約束こじつけて、
なんだか、私ばっかり好きみたい。
太一は、私を好いているのか。
私を求めているのか。
私を欲しているのか。
“恋人” という肩書の “誰か” 、
ではなく正真正銘、 “わたし” を
好きなのだろうか。
もう “わたし” を好き。
…ではないのかな。
……そんなことは、ないはずだ。
先に恋に落ちたのは太一からだし、
太一が “わたし” を好きなのは事実だ。
なのに、なんで、こんなにも。
わたしの気持ちが
空回りしているように感じるのだろう。
何が、正解なんだろう。
そもそも正解なんて、あるのかな。
と、そこまでぼんやり考えていたら
授業に集中しろ。って
先生に注意されてしまった。
考えれば考えるほど
答えは遠ざかっていく。
太一とゆっくり話せる下校時間が
早く来てほしいような、
来てほしくないような。
よくわからないまま、放課後を向かえた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐佐木 燈夏(プロフ) - 宇 多さん» お好みのお話でしたか、大変嬉しいです！＼(^0^)／お気遣いまで…、ありがとうございます！きちっと完結させますので、それまでよろしくお願いします〜！m(_ _)m (2018年9月18日 22時) (
レス) id: e40b23aa69 (このIDを非表示/違反報告)
宇 多(プロフ) - コメント失礼します。こういう展開が個人的にとても好きな上、太一が凄く好きだったので見つかって嬉しいです。暑い日が続きますがお体には気をつけて、更新を楽しみにしております(*´ｰ`*) (2018年8月15日 18時) (レス) id: 0eebc288f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐佐木 燈夏 | 作成日時：2018年4月7日 0時
