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「ごめん遅くなって。あがったよー」


萩原を先頭にリビングに入っていくがそれに応える声はない。


「あれ……って寝てら。」

「まじかよ?油断しすぎじゃねーか」

「疲れてるんだろ」


松田の呆れたような声に、景光がフォローするかのように笑った。

ソファですぅすぅと寝息を立てる少女を見る。本当に、こんな子が……俺たちを、救ったのか?


「これ起こす?」

「寝させといてやりたい気もするが、風邪ひいたらアレだし……でもなぁ……」


景光の言葉に、松田が腹を抑えた。


「腹、減ってんだよなぁ……。」


さすがに勝手にいじくって飯を食うわけにも行かず、どうしようかと彼らが逡巡したその時、プルルルル、という甲高い音が部屋に響いた。

Aがガバッと起き上がり、自分を見下ろす三人を見て驚いたように一瞬目を見開いたあと、「ちょっとだけサイレントモードで!」と言って電話に出た。


『はいもっしー……蘭?あぁ……ゴールデンウィーク?や、ごめん、バイト入れちった』


ええ〜という残念そうな声がスピーカーから漏れて聞こえてくる。若い女の声……友達だろうか。


『あーそう、ゴールデンウィーク限定でね……うん、うん……ほんとすまん。……うん、また遊ぼ、ありがとね。あー、え、まじ?明日化学課題あったっけ…うわ、完全に忘れてたわ。ありがと!…んじゃ、また明日、学校で。はーい、じゃあね』


ぶち、と電話を切ったAが申し訳なさそうにソファから起き上がる。


『完全に寝てましたスミマセン。じゃ、ご飯の用意するんで待っててください』

「なんか手伝おうか?」


萩原の言葉に、じゃあ、とAが食器棚を指さす。


『箸とコップの用意お願いしまーす』


そう言ってキッチンの方へ向かうAを見て、松田がポツリと呟いた。


「本当に女子高生なんだな……」

「だったな……」


先程の電話で実感させられたその事実。

[普通に現実社会に居場所を持つ高校生]なのだ、と思い知らされた。

なんとなくもはやAのことを人間でないように捉えており、だからこそこんなお願いをしたわけだが。


「警察官として色々アウトだよな」

「だよなぁ…」


何も考えてなさそうに、Aと談笑しながら手伝っている萩原を見て、二人は少しため息をついた。

( 17 )同じ釜の飯なんとやら→←5



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むう(プロフ) - 続き楽しみです! (10月6日 23時) (レス) id: 0b84ecb32f (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか? (6月15日 15時) (レス) @page12 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - 続き楽しみに待ってます! (2022年11月25日 19時) (レス) @page12 id: 48cafece7d (このIDを非表示/違反報告)
景璃(プロフ) - お、終わりですか!???!(´TωT`)可能であれば続き待ってます! (2022年3月15日 5時) (レス) @page12 id: 0eef4a91ab (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いです。続きを楽しみにしてます。 (2021年12月8日 20時) (レス) @page12 id: 2e973fc2c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちチーズ | 作成日時:2019年3月25日 0時

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