ジャージ系JKはトリップ先でゆるーく頑張る【名探偵コナン】

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スーパーから出て、ため息をつきそうになるのを堪えて、うあー、と空を見上げた。


とりあえずヤッチマッタァ！


だってしつこいよ居ない姉のことなんかそんな喋れっこねえよ。

大体ね、家庭内の事情( )ってやつに首突っ込んでも良いことないし止めとけ。私に至っては疚しいことしかないんで追求するの止めて。そっちが本音。

誤魔化しは得意だが嘘は苦手なんだよコンニャロ！大体セールで買ったハーゲンダッツが溶けるんよコンニャロ！ダッツやぞ………？？貴族様の食べ物やぞ……？？はよ食べたい。

ってことで無意識に覇王色の覇気がちょい、ほんとにちょい漏れてたね。あかんかった。


『初対面の女子高生家に誘うとかヤバい人だったわぁ……』


ボソリと呟く。

いやだってね……？そうなるよね、うん。
そこからはアンパンマンのマーチを鼻唄で歌いながら家まで帰り道を急いだ。


『フンフンフンフン、フフ、フーン』


残念ながら私は音痴なので音程微妙。まあいいや。さっさと帰って飯食ってアイス食って寝よ。オフトゥンが家で私を待ってる。


『フフーン、……っと、おばーちゃんどーしました？』

道端でよろけてるおばあちゃん発見。どうやら荷物がお重すぎる様子。…クソっ、アイス……と思ったがしょうがない。


『手伝いますよー』

｢あら、ありがとねぇ｣


そんなこんなでおうちに帰ったのは三十分後くらい。溶けたであろうアイスをとりあえず冷凍庫にぶち込み、買ったものを冷蔵庫に入れようとしたとき、醤油瓶が倒れて制服にかかった。


『うっわあかん醤油はあかん！』


大急ぎでタオルを濡らし擦るが薄まっただけでとれない。バサ、と上着を脱ぐと洗濯機に突っ込んでスイッチを入れた。


ゴォン、ゴォン、と洗濯機から音がして、ようやく肩から力を抜いて、呟いた。



『だからぁ、盗聴はアウトだって……』


気付かないわけ無し子ちゃん。

だけど平凡なJKなんで。盗聴器とかに気づかないんで。そういう設定でいくんで。


お願いだ盗聴器よ、水死してくれ。


ゴォン、ゴォン、と低い音が洗濯機から響く。


ゴォン…ゴォン…ゴォ、ゴゴォ……ゴッ！


『えっ』


なんかすっごい音したんだけど？！

ばっと洗濯機に駆け寄り蓋を開けると、洗濯機の隙間に白い機械が挟まって壊れていた。

ついでに、洗濯機も壊れてた。


『オーマイガッ……』


膝から崩れ落ちて床をダァン！と拳で叩く。


私の……馬鹿野郎ッ！
ただでさえ金欠なのにぃ！！

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