ジャージ系JKはトリップ先でゆるーく頑張る【名探偵コナン】

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先程までに完全に、「愛想のいいお兄さん」だった顔が、何かを探る顔へと切り替わった。


｢あなた……もしかして……？！｣

『……なにか？』


まあ気づかれますよね。なんたって公安ですもん。そんなすごい変装してるわけでもないし。


だがしかぁし！私はやってみせる！


｢……僕達に、会ったことは？｣


安室さんの言葉に、コナンくんが気づいたかのようなハッと目を見張った。蘭の件で男と思いこんじゃったからこっちは気づくのが遅かった感じ？


『んー……？多分ないような気が……いや、記憶力そこまで良くないんで、忘れてたらほんとスミマセン。どこかで会ってます？』


軽く考えるように首を傾げてから、あえてバカっぽく話す。前回のとき割とまともに喋ったからね。あと、声低めに。

私の様子を一瞬じっと探るような目で見た安室さんが、ニコリと愛想のいい笑みを浮かべた。


｢３週間ほど前、コンビニと喫茶店で同じ名前であなたと似ている方とお話ししたので、もしかしたらと思い。｣

『私に？えっ、と……そんな最近のことだったらさすがに覚えてますし……会ってないと思いますけど。いや、え、ドッペルゲンガー？』

思い当たらないというような不審そうな顔をしていると、コナンくんが首を捻った。


｢Aさんが髪の毛もっと長くて、こう……ちゃんとお化粧して、女らしくした感じかな！｣


おい失礼だな小僧？？
だがしかし、よく言ってくれた。


『えっ！！まじですか？！』

ばっと身を乗り出し食いつくと、安室さんの目が光った。食いついた、とでもいうように。


｢ええ、何か心当たりが？｣

『A、と名乗っていたと？』

｢うん！女子大生って言ってたけど……Aさんは、高校生だよね？｣


ううん、と考え込む振りをする。プレープレー私の表情筋。


『もしかしたら、姉かもしれないです』


カバンから携帯を出して、二人の前にずいっと差し出した。


『この人ですか？』


そう言って見せたのは女子大生バージョン私と、高校生バージョン私のツーショット。

……え？姉なんていないだろって？うん、いないよ！でも加工じゃないよだって多分バレるもん。
イッツゴッドパワー。つまり神脅して作らせました。電話でお願いしたのはそれ。



そう、この前ジンとコナンくんと安室さんに会ったのは私の姉ということで全て片付けます！！

わざわざ無加工の写真まで用意したし。



あーあー、疑い深いってやーねぇ、もう！

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