ジャージ系JKはトリップ先でゆるーく頑張る【名探偵コナン】

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『よりにもよってここかぁ……』


コナンくんファンの皆ごめんな……でもコナンくん私めっちゃ突っ込んじゃうんだよね。いやいやいや！って。モブに優しくない世界だぜ……。

しかもワンピースが好きなの私はッ……あの世界にいたかったです。まる。


だいたい、私のモットーは「いのちだいじに」なのだ。ワンピースの世界でだって、そうやって生きてきた。


この世界はなぁ……。人がポンポン死にすぎて、私には合わんのよ。ブチギレる沸点低すぎやで。もっとおおらかに平和に生きていこうぜ…？ラブアンドピース。これだいじ！

包丁も銃もしまいなさい。メッ！




はあ、とため息をつくとチラシを持って洗面所に向かう。銀色の鋏を出すと、長い髪を持ち上げバサ、と刃を入れた。

バラバラと落ちていく髪を名残惜しく見つめる。まあしょうがない。だってめんどくさいのがいちばん嫌いなんだもん私。


それに、どうしても伸ばしたい時は……あれじゃね。六式で伸ばせるんじゃね……？六式とはワンピ世界に存在する悪魔の実がなくても使える特殊能力です。確か髪を伸ばしたり動かしたりするやつもあったはず。

最強ステータスを神に与えられし私(笑)の私はそこら辺のオールユーザーである。ちなみに空中歩けますわろた。歩く機会なんてそうそうないけど。


( ま、なんとかなるでしょ。)


しばらくチョキチョキして、顔を上げた先に映ったのは高校時代の私。あの頃よりちょい長いけど。いや、化粧落とさんと顔だけケバいな。

そのあと風呂に入ってサッパリしたところで、鏡を見る。ダボッとしたスウェットにちょっと無造作に切られた短い髪。昔から中性的だとかイケメンだとか言われてきたこの顔。


(…………いけるか？)


いや、さすがに男装はしない。変装のプロばっかいるこの世界、バレて面倒臭くなる要因はできるだけ減らしていくつもり。


主要キャラに会わないのが一番。まじで。だけど、念には念を。


フルメイクでロングにした私見たを高校時代の友人は必ず、誰？！と言うので、パッと見でバレない……ことを……祈りたい……。




編入日は、一週間後。


とりあえず今までの経験から、やりすぎた後は泥のように眠ることがわかってる。現在とてもとても眠い。だから、寝よう。そして、目を覚ましたら、私の設定を作りこもう。


探偵と殺人犯が蔓延るこの町で、ボロを出さないようにね。


ふあ、と大きい欠伸をひとつして、バタンとベッドに倒れ込んだ。

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