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NO side



「(頼む。止まってくれ……!!)」



国際線ターミナルの大きな窓ガラスに迫る飛行機。
それは、ゲートの寸前で動きを止めた。その距離僅か一メートル。



「あっぶねー……」



コナンはため息と共に、その場に静かに座り込んだ。



「大丈夫か!?小僧〜!」



小五郎に中森がコナンに駆け寄る。
安否の確認に対して小さく頷くと、コナンは窓の外に目をやった。

ゴオゴオ、と炎をあげる飛行機の周りには緊急車両が集まっており、既に消火の為の放水を始めていた。
同時に、機体からは緊急脱出用のスライドシュートが地上へとのびていた。



「おいおい。それにしてもギリギリだなぁ……」

「ああ、一歩間違えてたらとんでもねーことになってたぜ」



中森と小五郎の会話を耳に入れる中で、コナンはあるものを見つけた。



「(アレは……まさか!)」



___空で弧を描く純白のハンググライダーを。



「キッドだ!キッドが〈 ひまわり 〉を持って飛んでる!!」



コナンはまたもや駆け出した。


-


機体から脱出した直後。
私の次に滑ってきた園子の体を受け止め、二人でその場から少し離れる。

ポケットに入っていたハンカチで、園子の頬に付いていた汚れを拭っていると、不意に彼女の携帯電話が震えた。



「あ、蘭から!」
『早く出てあげて』



コクン、とした園子は通話ボタンを押して、画面の向こう側にいる蘭と話し始めた。



「お、落ち着いて、蘭。私は大丈夫だから。___それより、そっちに工藤君から連絡いってる?
そう……
それが……工藤君が見当たらないの。私たちとは別の脱出シュートから出てるはずなんだけど……」



電話越しに蘭の息を呑む声が聞こえてきた。

少しして、園子は電話をポケットにしまった。そして、視線を投げられる。
___大方、新一の事についてだろう。



『___本当に、新一見当たらないね。でも、きっと何処かにいるからさ!取り敢えずあっち行こうか?』



微笑みながら言えば、「それもそうね」と園子が私の手を握った。


___これは、どの" 嘘 "になるんだろう。

園子の不安を和らげるための優しいウソ?
それとも、怪盗キッドを庇った悪いウソ?


先程よりも顔色が明るくなった園子に笑いかけながらこんな事考えちゃうなんて。



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すずな - ホワホワさん» ありがとうございます☺️ 頑張ります…! (8月24日 11時) (レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
ホワホワ - 更新頑張ってください!待ってます!続きが楽しみです〜! (2023年4月2日 18時) (レス) @page8 id: da0f77ded3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すずな | 作成日時:2022年10月25日 0時

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