魔法 が 解ける その 瞬間。【mkd】

続。【 Forza！Xmasシキミさん 】 ページ5

どうしてここに、とか
寮は大丈夫なのか、とか。


気になることは山ほどあるけど、柄にも無く今は彼女に会えるのが嬉しくてしょうがない。
一刻も早く彼女に会いたい。
先程の劣等感などとうに忘れ、頭の中は彼女でいっぱいだった。



「Aさん！」

「あ、シキミさん！！」



こちらに気付いた彼女がまるで女神のような顔で僕に笑いかけ、小走りで近づいて来る。
まさに高嶺の花だ。僕なんかには到底手が届かない。

本当に、僕とは真逆の存在。
レオン様に言われたことを気にしている訳ではないけれど、僕は決して他人から好意を抱かれる様な人間ではないし、顔だってどこにでも居る普通の顔立ちだと理解している。
どう見たって、目の前にいる彼女とは釣り合うはずもないのだ。



…ああ駄目だろ、せっかくAさんが来てくれたのにこんなこと考えてちゃ。考えすぎは僕の悪い癖だ。


とにかく、今はこの時間を楽しもうじゃないか。好きな人との時間は、誰って楽しく過ごしたい筈だ。






…ああ、そういえば、、


「僕に用事があっていらしたんですよね、どんなご用件で？」

「あ、えっと…ですね。もし良ければ…なんですけど、あの、」


…僕が用事は何かと尋ねると顔を赤くして照れくさそうに答える彼女。

これって、まさかデートのお誘いとか？…いや、ないな。

彼女とデートなんて夢のまた夢、 「シキミさん！！私とクリスマス、過ごしてくれませんか！？」



……え？






「え、あ、、、、はい！？」



「……やっぱり、だめですよね」


「え、いやあの！全然、僕なんかでよければ！」






( Xmasの奇跡。 )



.( ありがとうサンタさん…！！ ).

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