1 章【友と地雷と想い人】 ページ1
彼を見た時、心臓の鼓動が一気に脈を打った。一瞬で恋に落ちた。
とにかく一目惚れだったのだ。
彼のことを、みんなクズだの見下げた根性だの散々言っていたけれども私はあのクズさも、人を嘲笑うような顔も全部含めて愛おしいと思った。三白眼の綺麗な青い目も、金色のサラサラした髪も、もう全部がドストライク。まさしく私の理想。白馬に乗った王子様とは彼のことだ。
そしてお姫様はもちろんこの私である。
これは恋に従順なおとめ女と、恋に慣れないゲス男の恋物語である。
あーあ、なんであの時食事断っちゃったんだろ。せっかく2人で話せるチャンスだったのになあ。
はーあ、と盛大な溜息をつき、目の前にあるジュースをごくっと一飲みしてまた思想へと浸かった。
ああー、もうほんと好き。めちゃくちゃ会いたい。名前呼んでぎゅーってしてもらいたい。私の王子様。そんであわよくばちゅーもしたい。
はーもう、、ほんとに
「好きです…。」
「…はっ!?!!」
ごトッと鈍い音がしたと思って俯いた顔を上げると丁度前に座っていたレオンと目が合った。
え。レオン顔真っ赤だし。ゆでダコじゃん。
あー、もしかして…
「告白されたとおもった?」
「おもってねーよ!!」
図星だな。
案の定、ゆでダコだった顔が更に赤くなりまるで鬼の形相のような顔で私に迫りきた。
そんなに焦らなくてもいいのに。わかりやすいなーまったく。
「勘違いするな!絶対思ってないからな絶対!!」
「うんうん、分かってるよ。」
「ニヤニヤすんな!本当だからな!!」
「はいはい。」
いまだにニヤけた顔を手で覆いながら相槌を打つと、もはや諦めたのか軽く私を睨むと話題を変えた。
「…で?誰のことなんだよ」
「なにが?」
「とぼけんな。好きっていってただろーが」
珍しく真剣や。
しかもやけにしつこく聞いてくる。そんなに気になるのか。まあ、レオンならシキミさんのこと色々知ってそうだし、話してみようかな。……地雷じゃないといいけど。
「実はさ、好きな人がいるの。」
「……おう。で、誰なんだよ」
「シキミさん」
「…はあ!?」
あれ、やっぱりシキミさん地雷だったのかな?ものすごく睨まれてる。この間もクズだのなんだの散々言ってたからなあ。やっぱ言うの不味かったかー、、。
でもまあもう言っちゃったし。この際地雷とか気にしないで色々聞かせてもらおう。
うん、そうしよう。
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( 友と地雷と想い人。)
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紫猫日和(プロフ) - たまに熱が冷めることあるのはわかります!ずっと待ってますので、他の夢小説でも頑張ってください! (2017年2月2日 15時) (レス) id: c7354fc658 (このIDを非表示/違反報告)
めぃるるちゃん。(プロフ) - ひかぺ@かっチャン尊いさん» コメありがとう御座います!尊いですか…!?そう言ってもらえてシキミさんもきっとご満悦だと思います!笑 楽しみにしてもらえてるなんて、、、嬉し過ぎて涙が。更新頑張りますね!! (2017年1月7日 9時) (レス) id: 2eec19fa5c (このIDを非表示/違反報告)
ひかぺ@かっチャン尊い(プロフ) - こんにちは。めぃるる様の書くシキミさんが尊すぎて…特にSn〇wシキミめっちゃ好きです(( 毎日の楽しみに拝見させて頂いてます!こらからも更新fightです! 本編の更新も楽しみに待ってます!! (2017年1月7日 9時) (レス) id: 4cab2e0a5e (このIDを非表示/違反報告)
めぃるるちゃん。(プロフ) - 白鯨@そろそろ募集企画の大御所と呼ばれたいさん» 明けましておめでとうございます! いえいえそんな…。勿体ないお言葉です。ありがとうございます! (2017年1月6日 10時) (レス) id: 2eec19fa5c (このIDを非表示/違反報告)
白鯨@そろそろ募集企画の大御所と呼ばれたい(プロフ) - 新年あけましておめでとうございます!新年早々素晴らしいシキミさんっ…ご馳走様でした!(吐血) (2017年1月5日 19時) (レス) id: 547af87a2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めぃるるちゃん。 x他2人 | 作成日時:2016年12月21日 20時