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ジリジリとした日差しが差す中、
打ち合わせのためにヒルズを出た。
今日の打ち合わせもいつものカフェ。
毎回夜にしかしないから
昼間に外に出るのは久しぶりだ。
夜には見えなかった町の動きが
たくさん見える。
しばらく行くと
そこには見慣れない看板。
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「すっかりスターになっちゃって」
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小瀧くんたちが満面の笑みで
こっちを見ている。
見渡せば至るところに彼らがいる。
ビルの大きなポスターはもちろん、
薬局のミニモニターにコンビニの幕、
電気屋さんのテレビにパン屋さんのポスターにまで。
街一帯、いや、日本中が
彼らで溢れているように感じた。
思わず足を止め彼らを見上げる。
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「何してんすか。」
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しばらく見上げていると
急に話しかけられ心拍数が上がる。
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「あ、びっくりさせてごめん、
俺やで。」
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サングラスをかけた彼は小瀧くん。
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「なんだ、本物か。」
「え、本物って何(笑)」
「これ………
すっかりスーパーアイドルだね。」
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そう言って上にある看板を指差す。
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「おぉー！
こんなとこにもあるんや！
みんなに送らな！」
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そう言うと彼は携帯を取り出す。
こうして会う彼は
どうもアイドルっぽくはない。
いい意味でオーラがない。
本当に同一人物なのかと
シャッターを何度も切る彼を見て思った。
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作者名：めいろ | 作成日時：2018年5月29日 17時
