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10 JN side ページ10
．
？「なぁ
そんな生き方してしんどくないか？」
行為が終わって1人
フェンスにもたれて座ってたら
ふいに頭の上から声が聞こえた
今は授業中で立ち入り禁止のここに
自分以外に人が居るとは思ってなかった
慌てて声がした方に目をやると
空を見つめて煙草を吸っている男がいた
？「言っとくけど見たくて見たわけじゃないから
お前らが後から来て勝手に始めたんだからな」
そんなことどうだっていい
誰だ、この男
？「俺のこと知らない？
昨日、全校集会で挨拶したんだけど」
「…出てなかったんで」
？「今みたいに女とヤってた？」
こちらを向いたかと思えば
男は口の端を少しだけ上げてニヤっと笑った
まぁ、ヤってたってのは間違ってないけど
全校集会で挨拶したってことは教師か…
面倒なのに見られた
？「なぁ、彼女とかいないの？
今のはそうじゃないんだろ？」
「…なんで」
？「女の声しか聞こえなかったから
まぁ、なんとなくそう思っただけだよ」
「関係ないだろ」
普通なら名前を呼んだり
愛の言葉の1つくらい囁いたりするものなんだろう
僕だってAが相手ならそうしてた
Aじゃないなら
そんなものに何の意味もない
なんで好きでもないヤツの名前を呼んで
嘘の言葉を囁かないといけないんだ
ただでさえAじゃない高い声に
吐き気しか感じていないのに
．
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作者名：HEKi | 作成日時：2023年5月14日 23時
