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『俺も守りたかったんだ』
手首を掴んでいた手が外され
肩口に顔を埋めるようにしてジナが身体を預けてきた
その体重を感じながら
自由になった手を背中に回す
『心配させてごめん
でも、俺は大丈夫だから』
しばらくそのまま抱き締めていたら
ジナが顔を上げて
その目にいつもの温かさが戻っていた
ほっとして
瞼を閉じれば優しく重なる唇
JN「A…」
初めは軽く合わせるだけ
何度も重ねる合間に
囁くように甘い声で名前を呼ばれる
『ん…ぁ、痛ッ』
JN「A!?」
『あ…や、大丈夫…』
右手を動かしたことで
ピリッとした痛みに顔を顰める
ジナが心配そうに顔を上げた
『なぁ、右手、押さえててくんない?』
JN「え?」
『自分じゃどうしようもないし、』
そう言って
背中に回していた右手をベッドに下ろした
『ジナ?』
動かないジナに声を掛けると
『どうした?』
JN「…A、自分の言ってる意味分かってる?」
『へ?…ッ、んぅ』
右手にジナの手が添えられるのと同時に
噛み付くように口を塞がれた
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作者名:HEKi | 作成日時:2023年5月14日 23時