１５、 ページ15
・
慌てて康二を抱きしめると、俺の胸に顔を埋めて、涙と鼻水を拭いている
戸惑いながらも、慰めるために頭を優しく撫でると
いきなり動きを止めた
『康二？』
不思議に思って、体を少し離して頬に手を添えれば
「はぐっ」
『え』
服の上から、俺の胸に噛みついた
「気持ち良くないん？」
『うん、全然』
「なんでや…」
ズビっ、と鼻を啜って首を傾げながら俺を見つめる
うわ、可愛いんだけど
その様子からして、さっきまでの へそ曲がりモードは終わってる感じ？
『怒ってないの？』
「そら、痛かったけど…
それだけや、なかったし」
モジモジとしながら視線を落とした
『はー、もう可愛い』
「んぶ」
抑えきれずに、半ベソの康二を胸の中に閉じ込める
どんだけ俺のこと喜ばせるわけ？
もっと怒らないと、俺止まんないじゃん
康二も、期待してるってことでいいの？
「めめ、苦しっ」
『あ、ごめん』
優しくノックされて、力を弱める
当然、見合わせた その顔はリンゴのように真っ赤で
今すぐ齧りたくなる
でも一応
反省の色を見せるためにも、ちゃんと抑えて康二からの同意を求める
『続き、していい？』
「ダメや言うても無駄なんやろ？」
『うん、抱くよ』
「なっ！？…そんなら聞くな」
勘弁してや、なんて呟き
俺の首に巻き付くと
「んっ」
『は、珍しいじゃん』
康二からの可愛いキス
そんなことされたら、俺の理性なんて簡単に吹き飛んで
『優しく出来ないわ』
「や、ぅ」
康二に牙を剥く
「なっ、めめ」
『っん？』
「明日も絆創膏…用意せな、あかん？」
それ、わざわざ中断してまで聞くんかい
と、心の中でツッコミを入れておく
でも、まあ確かに
『うん、必要かも』
それから1週間
康二から “ お触り禁止令 ” が下されることを
この時の俺は、まだ知らない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1150人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黄橙兄弟よりの箱推し(プロフ) - 完結おめでとうございます！BLというものにハマったばかりで知らない単語がたくさん出てくる中、勉強しながら読ませていただきました！スメシさんの小説により思いっきりBLへ沼りました…♡笑これからも沢山読ませていただきます！ありがとうございました！ (6月17日 14時) (
レス) @page43 id: e613bd49af (このIDを非表示/違反報告)
スメシ - あゆさん» コメントありがとうございます。完結できたのは、ご愛読してくださったお陰です。ありがとうございました！めめこじ厨の作者には嬉しすぎるお言葉です！ぜひ、次の機会がありましたら宜しくお願いします！ (2021年3月8日 21時) (レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！めめこじが大好きでドキドキしながら拝見してました。次回作もとても楽しみにしています！ (2021年3月8日 14時) (レス) id: 6ef3ec4d5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スメシ | 作成日時：2021年2月23日 9時
