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7、《刻まれた恋》 ページ7







俺が前世を知った、というか思い出したんは、小学生の時やった



春に季節外れのインフルエンザにかかったら寝込んどったら、夢をみたんや





 





そう、今日のような___________









俺が居るのは森の中



村の人に嘘をついて、森にある唯一のサクラの木で待ち合わせ






今日は俺の方が早いな、と思いながら木に寄り掛かって座ると








 


「コウジ」


『めめっ!?』





目の前には、逆さまになった めめが現れた






「はは、可愛い」


『もー、心臓に悪いで』


「ごめんごめん」





頬を膨らませて怒れば



優しく笑いながら俺の頬を両手で挟み込み






 




『んっ』





小さくキスをした







『キスすればええって思うてるやろ』


「うん、許してくれるでしょ?」






そう言って優しく頭を撫でる めめは



やっぱり、狡猾な狼やった







『許すしかないやん…』





ぼすん、とめめの胸にダイブすると



そっと、ほんまに そっと背中に手が添えられた







俺が傷つかんように






 





めめの爪は、獲物を切り裂くために鋭くなっとる



めめの牙は、餌を食いちぎるために尖っとる








俺たちは簡単に触れられないんや






 




でもな、たとえ






キスが出来んくても



手を繋げなくても



抱きしめられなくても



それ以上が出来んくても









 


俺がめめを好きで



めめが俺を好き







その事実があればええ



構わへんよ






 






「康二、好きだよ」


『んふ、俺もめめが好きやで』







めめの牙に触れんように



口付けを交わす






 



俺たちは幸せやった





ちゃんと、幸せやったんや…







 



せやけど、俺が “ ワガママ ” やったのがダメやったんやろうか




 






神様が俺たちに微笑むことはなかった

8、→←6、



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設定タグ:SnowMan , めめこじ , mmkj   
作品ジャンル:恋愛
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スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。ストーリーに関しては結構練っていまして、そのようなお言葉を貰えてとても嬉しいです!応援、とても力になります!これからも楽しんでいただけるように精進いたします!! (2021年3月18日 11時) (レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
スー - 今日このお話を初めて読ませていただいたのですが、ストーリーが素晴らしくて、とっても続きが気になりました…!!応援させていただきますので、これからも更新頑張ってください!! (2021年3月17日 19時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スメシ | 作成日時:2021年3月8日 21時

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