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『めめ…なんか?』
もちろん、誰も返事なんかしてくれへん
でも、俺には感じる
ここに、めめが居るって
『嫌や、めめっ……俺を1人にせんでよ』
冷たい土に額を擦り合わせる
汚れたって構わへんよ
やって、こうすれば
めめに触れられるかもしれへんやろ?
『めめ…めめっ!!』
涙が止めどなく溢れて、土を濡らしていく
『ずっと一緒や言うたやんか!!
なんで、なんで俺を置いていくんや!!』
人間やって、狼やって関係ない
めめが隣におってくれるだけでええ
好きや言うたら、俺もって返ってくる
喧嘩したらごめんねって謝れる
どっちかが笑えば、もう一方も笑ってまう
そんな、普通の日常さえあれば…
『俺、寂しいの嫌いなんやで、めめも知っとるやろ?』
めめの居らん世界でなんて生きて行けへん
いや、生きる意味なんてないんや
何時間、こうやって泣いとったんやろうか
涙は枯れて、意識がハッキリとしない
生きる屍と化した俺は
護身用に持っていたナイフを取り出した
なんやろ、めめに初めて会ったときと同じや
いつもはビビってまうナイフに、恐怖を感じない
きっと これは、めめの爪で牙なんや
だから怖くない
むしろ、触れたい思うんやろうな
『これで、もう離れられへんよ…』
俺はナイフを胸に突き刺した
“ コウジ、愛してるよ ”
『お、れも…や』
彼の胸に抱かれるかのように
そっと目を閉じた
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スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。ストーリーに関しては結構練っていまして、そのようなお言葉を貰えてとても嬉しいです!応援、とても力になります!これからも楽しんでいただけるように精進いたします!! (2021年3月18日 11時) (レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
スー - 今日このお話を初めて読ませていただいたのですが、ストーリーが素晴らしくて、とっても続きが気になりました…!!応援させていただきますので、これからも更新頑張ってください!! (2021年3月17日 19時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スメシ | 作成日時:2021年3月8日 21時