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『はぁ…はっ、めめっ!!』




いつもの約束の場所に到着するが、出発するのも早かったし 走ったこともあって、めめは居らん



俺は体を休めようと、いつものように座り込む





 




『ほんに、めめは ちゃうねん…』




1人寂しく呟いた言葉は、木々のざわめきに飲まれていった








 







めめは、俺を喰わんかった







俺たちが出会ったんは3年前の春で


俺が森の散策途中に遭難してもうたときやった





しかも最悪なことに、崖から落ちて足の骨を折って動けなくなっていて、一晩を過ごすことなったんやけど




春言うても夜は寒くて、体力も体温も奪われた俺の意識は朦朧としていた







 



死を覚悟した、その時






 





「大丈夫か?」


『だ、れ…や?』





温もりが俺の肩を掴んだ





「人間か…大人しくしてろよ」


『ん、』





安堵と謎の浮遊感で俺は眠ってもうた





めめ曰く、あれから三日間寝たきりで、めめに看病されとったらしい





群れには内緒で





そりゃ、目覚ましたときに狼がおって度肝抜かれたけど


俺を一生懸命 助けようとしてくれてたんが伝わってきて、恐怖は感じなかった





それに、






 



初めて見た時の笑顔に



俺の心を奪われてもうたから







 


それから会う約束をするようになって



1年くらいが経過したあたりで、今の関係に発展した







 






『めめは、優しいんや…』






他の狼はわからんけど



ほんまは、俺らが思うてるほど悪い奴らやないんかもしれへん






俺とめめみたいに、キッカケさえあれば仲良くできるはずなんや






 





『今度はちゃんと逃げへんで、みんなに話してみようや…』




こんな風に意気込むと







パキッ




木の枝が折れる音が聞こえた







 





『めめっ!』





待ち人がようやく来たと思うて、顔を上げるが







 







「残念、メグロじゃねーよ」


『え?』







そこにおったのは、知らん狼やった

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設定タグ:SnowMan , めめこじ , mmkj   
作品ジャンル:恋愛
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スメシ - スーさん» コメントありがとうございます。ストーリーに関しては結構練っていまして、そのようなお言葉を貰えてとても嬉しいです!応援、とても力になります!これからも楽しんでいただけるように精進いたします!! (2021年3月18日 11時) (レス) id: 2e3f726332 (このIDを非表示/違反報告)
スー - 今日このお話を初めて読ませていただいたのですが、ストーリーが素晴らしくて、とっても続きが気になりました…!!応援させていただきますので、これからも更新頑張ってください!! (2021年3月17日 19時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スメシ | 作成日時:2021年3月8日 21時

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