たまにはそんな日もあります ページ21
SCside
「ねぇ、スンチョラ」
一日の終わり、既に日付けを跨いだ時計の秒針音だけが響く部屋の中でAが俺を呼んだ。
SC「ん？どうかしたか？」
俺たちの部屋はベッドを両サイドに分けた配置になっていて、ここから向かいのベッドに転がっているAの表情は読めない。
「俺ね、スンチョラに謝らなきゃいけないことある」
突然何を言い出すかと思えば。
何かまずいことでもしたのだろうか？
SC「おん、怒らないから言ってみ？」
「俺、死のうと思ったことある」
SC「…へぇ」
「はは、ほんとに怒んないんだ？」
俺が適当な返事をしたことが意外だったのか、少し驚いたふうに笑いながらAはこちらを見る。
その目は俺でも、部屋の中のなにかでもなくどこか遠くを見るような目だった。
「韓国で日本人がアイドルやるって、相当な覚悟がいると思うんだよね。もちろん、韓国人の人がアイドルをやることも大変だし、覚悟も努力も必要だけど。ほら、韓国と日本って昔の因縁みたいなのあって、教育とかでもそういうことが根付いてることが多いじゃん？」
「正直、サイン会でポストイットのところに“死ね”とか“SEVENTEENに日本人は要らない”って書いてあるのとか、俺宛の手紙に俺への中傷が書いてあるの、すごく辛かった。ああ、俺愛されてないんだなぁって」
…知らなかった。
サイン会も手紙も、受け取った時や終わった時Aはそんな素振りひとつも見せていなかった。
リーダーなのに、気づいてやれなかった。
SC「…A、ごめ「ごめんとか言わないでよね？」…おう」
俺の言葉を遮ったAはこちらを見ながらくすくす笑う。
「俺が言わなかったんだから、気づけなくて当然。むしろ隠してたんだから気づかれちゃ困るよ。それに今は全然ないから、俺達は世界に認められてるからね！｣
SC「…今でもそう思うことあるのか？」
「死にたいなぁって？ん〜…あるかなぁ」
SC「いつ？どんな時に？」
デビュー当初は確かに日本人に対する偏見でそういうこと多かったかもしれない。
けれど、俺達、そしてA自身の努力でそういうアンチや誹謗中傷がなくなった今、こいつはいつ死にたいと思うのだろう。
出来ることなら取り除いてやりたい、そう思って問い掛ける。
「今とか、LIVEの時とか、メンバーと話してる時とか…数えたらキリがないや」
「この幸せな時間や思いを持ったまんま死にたいなって思うの」
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圭太(プロフ) - 続きの更新ぜひお願いします！ (2021年12月22日 21時) (
レス) id: 87ffa8cf92 (このIDを非表示/違反報告)
白蓮(プロフ) - もう終わってしまうんですか？すごく面白くて続きが気になります！！ (2021年7月22日 0時) (レス) id: d25d7a91ad (このIDを非表示/違反報告)
みかづきも(プロフ) - キャロンさん» 更新が遅くなってすみません…(><) お話の続きを書いてみたのでぜひ読んでみてください´`* (2020年9月5日 21時) (レス) id: e63314d235 (このIDを非表示/違反報告)
キャロン(プロフ) - あれ面白いのにここで終わっちゃうの？ (2020年8月3日 19時) (レス) id: b42f1f9549 (このIDを非表示/違反報告)
みかづきも(プロフ) - ，さん» ありがとうございます´`* 更新致しましたのでよければ見てください！ (2020年5月15日 9時) (レス) id: a899e2f09b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづきも | 作成日時：2019年6月1日 21時
