いつの間にか。【松島】

アスパラ ページ5

翌日から始まった松島君観察。

今は、お昼休みです。

真奈と鈴ちゃん、いつものメンバーで
お昼を食べてると。

「バカうめえ！」

突然 聞こえた叫び声。

何かと思って振り向けば、
席から立ち上がって騒いでる松島君。

「何これ！
　めっちゃウマイじゃん！」

感動してる様子の彼は、
どうやらお友達のお弁当から
おかずを分けてもらったらしい。

「ねえ、何？
　これ何て名前？」

「知らねえよ。
　あ、キッシュ？グラタン？
　そんな感じじゃね？」

おかずを奪われた彼は、
そんなこと気にする様子もなく
大盛りの白いご飯頬張ってて。

「そんなにウマイか？」

不思議そうに言って、
そのキッシュとやらを食べる。

「…ん？」

なぜか首を傾げた彼。

「なあ、松島？」

「何ー？」

緩い返事をした松島君は、
既に席についてジャムパンを食べてる。

「これ、アスパラ入ってるぜ？」

「…嘘、」

絶望的な表情を浮かべる。

…そう言えば、アスパラが嫌い的なこと、
話してた気がするね。

「じょ、冗談はよせって」

「いや、マジで。
　てか、ここにあるだろ 緑色の」

ほいっと彼が箸で摘まんだ緑色の物体。

…アスパラっぽいね。
形といい、色といい。

「…うわぁ…最悪だ…」

一気にテンションの下がった松島君。

…そんなにアスパラ嫌いなんだね。

松島君に関する情報、１つゲットかな。

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