私はヒロインのお友達

22:暴走…？ ページ25

「は？今なんて…？」

しまった、と思った時にはもう遅かった。空がだんだんと暗くなる。

「あ、あぁ……」

「河原？どうした？」

もう、こうなってしまったら止められない。

「ごめん草津、ごめん」





「はい。ストップー」

「だ、太宰さん……あの、私っ！違くてっ！わざとじゃっ！」

異能力『雷神』神の怒り―――発動した場所から半径20メートル以内にある物を全て焼き尽くす程の雷が落ちる。もちろん人も、建物も車も…


5歳の頃、少し大きな地震が起きた時に1度この力を発動した、と言うより発動してしまった。その頃はろくに異能力を扱えなくて、とても大きな被害が起きたのを覚えている。

『この役たたず！』

『何でこんなことするの？』

『Aちゃんなんて大っ嫌いっ！』


「あ……」

バタッ

「Aちゃん！」

やば、意識が……


「河原…？どういうことだ？何が…」


「間一髪だったか太宰。」

「はい、乱歩さん。何とか

…じゃあ、聞かせてもらおうか。里奈ちゃん」

「…わ、私は悪くない！何で私が責められないといけないの?!私の方が、Aより好かれてるのに！可愛いのに！」

「どういう事だ？何が起こってるんだ？里奈がやったのか？」

「草津、あんたが悪いのよ。私に騙されるから。ぜーんぶ計画通りに動いてくれてありがとう♪…なのに、何でっ！」

「俺のせいで、河原が、倒れたって言うのか？」

「それ以外何があるの？騙される方が悪いんでしょ？」

「ははっ！それがお前の本性ってか？」

「そーよ！知ってる？可愛かったらなんでも許して貰えるの。味方になってくれるのよ。可愛いは無敵なの！」

「…僕はAの方が可愛いと思うけどね。少なくとも、君みたいな気分を悪くする発言はしない。」

「っ、(やっぱり、Aの味方になるんですね、乱歩さん。)」

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