イベント当日 ページ9
今日はいよいよイベント当日。
本番は17時からだけど私たちの入りは12時。
メイクや衣装、リハなどで待機時間が出演者が多いのでどうしても長い。
大きい会場の裏口は他のメイク事務所の人達がいっぱいいた。
私は準備した物をメイク室に広げ使いやすいようにセッティングしてTXTのメンバー達が来るまでまだ時間があったのでメイク室の外を見に行く事にした。
とっても広い会場だ。
バタバタと色んなスタッフが走り回っている。慌ただしい雰囲気の中知ってる顔を見かけた。
日本から韓国に来てすぐ入ったメイク事務所の先輩のユナさん。顔を見るだけでフラッシュバックする嫌な記憶・・・
私が固まっているとこちらに気づいたユナさん。
ユナ「あれ・・?あなたAじゃない?」
スゥーっと血の気が引いていくのがわかる。キュウっと締まった喉から声を絞り出し
私「・・お久しぶりです・・ユナさん。」
ユナ「あんたまだメイクしてたんだーふぅーん・・・誰の担当で来てるの?」
私「あ・・・私は・・・っ!」
スビ「Aさん!おはようございます!ちょっとAさんに聞きたいことがあるんです!」
突然目の前に現れたスビンさんにユナさんとの会話が遮られる。
ヒュニ「Aヌナ〜♪おはようございま〜す。」
テヒョ「あれ?お話し中でしたか?だとしたらすいませんAさんお借りしますね。」
ヨン「失礼します!」
ボム「すいません。」
ユナ「あ・・はい・・」
いつの間にかTXTのメンバーの全員が来て嵐のようにユナさんの前から私は連れ去られあっという間にTXTの控室に押し込められた。
部屋に入るなり
ヒュニ「Aヌナ大丈夫ですか?」
私「え?」
と事態を呑み込めないで戸惑っていると、すごく心配そうにヨンジュンさんが
ヨン「ヒュニンカイがAさん見つけた時にAさんがすごく具合が悪そうだって・・・大丈夫ですか?」
テヒョ「それでよく見たら誰かと話してて表情がすごく辛そうで異常だと思ったので連れ去りました。」
テヒョンさんが落ち着いたトーンで説明してくれた。
私は知り合って間もないのにこんなことをしてくれる彼らの優しさが身に染みたのとユナさんが目の前から居なくなったことで安心して涙が出てきた。
心配そうに見つめる5人に
私「ありがとうございます・・正直助かりました・・・本当に・・ありがとうございます・・・」
とまだ落ち着かない心で精いっぱいの感謝を告げた。
頭の中に過去が蘇る。
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作者名:ちび | 作成日時:2022年4月3日 2時