ヘタリア短編　～世界から～ (ページ6)

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日　撫子は表で咲いてはいけないページ6

※大正あたりのお話です

日「ただいま帰りました」

A「おかえりなさいませ・・・」

家には必ず撫子が咲いている
そう、屋根の下で日の光を浴びることなく

日「今日はアメリカ君と対談をしてきました
最近は時代の流れが速く感じますね」

A「・・・・大きく変わってきているのでしょう
多くのものが」

日「私達の元の形が無くなっていくのは名残惜しいですよ」

でも大丈夫です
今になってもAは・・撫子は家でしか咲きませんから

A「私も・・・変われるのでしょうか？」

日「何言ってるんですか女性は慎ましやかにして結ばれた者以外と顔を合せてはいけません」

A「そう・・・ですか」

そういえば最近気に食わない行動をとる女性方が増えていますね
『青鞜』とかいう雑誌なんかも

日「あなたは私と同じ日本です
あなたの気持ちがぶれると国の女性の総意がぶれるのです
時代が激しく変わってきている今こそあなたが気をしっかり持っていないといけません」

そして・・・・・・あなたは私と既に結ばれているのですから他の人と顔を合わせるなんて言語道断

日「女は家族を持てばそれでいいのです
いかなる花であっても・・・香りのない花であってもそれで」

A「・・・はい」

日「あなたの名前である『椿』・・・見栄えはいいが終わりと香りは無残でしょう？それと同じです」

A「っ・・・・」

日「あぁ、もう次の会議に行かなくてはなりません
くれぐれも外には出ないように」

A「はいいってらしゃいませ」

　バタン

A(・・・・椿にだって・・椿にだって・・香りはあるんです!!)

A(日にあたれない花ならば・・・自分で太陽を作って見せます)

A(本当に変わるべきものは私達の心ではないでしょうか？)