【オリジナル×ダンガンロンパ】二人の少女 (ページ31)

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第２０話ページ31

あれから一週間後、私はようやく学校へ行けるようになった。

お母さんは心配していたが、大丈夫。と言ってそのまま家を出た。

クラスメイトは、私に気をつかってか、話しかけてくる人がいなかった。一部には話しかけてくれる人もいたが、私は偽りの笑顔でしか返せなかった。

放課後である。

なんといつもは部活の準備で忙しいはずの響ちゃんが迎えに来てくれた。

響：「(人1)ちゃん！部活行こうよ！」

しかし、さっきの美術の時間、課題を出していないことに気づき、放課後、残って作業することになったのである。

貴：「…ごめん！今日居残りあるから行かないって部長に言っといてくれない？」

響：「あ…うん、わかった。」

そう答えると響ちゃんはグラウンド側に歩いていった。

というか、まず今の私に誰かと一緒にいられる権利なんてもの、無いと思う。

だってまた誰かを傷つけてしまうかもしれない。

だって今の私は…

…人殺しでしかないのだから。

そんな思いを抱えて、美術室へ向かった。

美術室には数人の生徒と先生がいた。

私はやすんでいた分、やっていないので誰よりも遅れている。

数人の生徒たちも、一人、また一人と帰っていった。

そして遂に私と先生だけになってしまった。

すると先生が

美先：「あっ石狩さん。先生しばらくいなくなるのでその間にできたらそのかごに置いといてもらえる？」

貴：「あっはい、わかりました。」

そう言うと先生はどこかに行ってしまった。

しばらく経った後、ついに私の体は動き出した。

私の体は、迷いなく、あるものの前に行った。

…彫刻刀だ。

貴：「ばかだよな…先生も。」

こんなところに彫刻刀を置いてるなんて。

確か、人を殺すと、死ぬか無期懲役になるんだっけ。

………だったら

…死んでしまえばいい。

人を殺す罪は重い。

だったら私も死ねばいい。

そうして彫刻刀を持った私は、それを自分の首に突き刺す準備をした。

貴：「これで…おしまい。」

苦しいのにも何もかもすべてに解放される。

こんなに嬉しいことはないだろう。

みなさん。

貴：「あの世で会おうね。」

『グサァッ！』

…………

…………………。