俺たちの運命 (ページ44)

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（○○の家の話）ページ44

「俺は芸能活動をしながら、若い子たちをプロデュースしたいと思っています」

これが全ての始まりだったのだろう
でもいとこのためでもあるんだ。

有岡さんは俺の理解者であり、応援してくれる先輩。

そんな有岡さんにも知らない、俺と、俺のとある友達しか知らない事実があるんだ。

実は俺には、生き別れた兄と、生き別れた母親違いの妹がいる。

だから、俺と同じような思いをしたいとこの気持ちが痛いほど分かる。

ここからは2人しか知らない事実(俺と、ある友達)

妹が生まれてすぐ、俺の父と母が離婚した。

その時兄と生き別れた。

そして妹が2歳の頃まで一緒に過ごしたんだけど、妹の母が亡くなってしまい、そこの旦那さんのところへ行ってしまった。その家には1人息子がいて、俺の一つ年下、つまり妹の兄である。まぁ、その人と友人を介して仲良くなり友人になる。

妹には俺のことを忘れて欲しくなかったため、思い出の写真を妹とよく一緒に読んだ「ロミオとジュリエット」に挟んで渡した。それからお守りに鍵のペンダントも渡した。

その後いとこも俺と同じようなつらい思いをして、元気づけるために"2人で１つの宝物のもう片方"を渡した。

奇跡的にそれぞれ絡まったけど、まだ出会えてない人もいる。

でも、妹は記憶を無くす薬を親に飲まされてしまった。

だから俺を兄として覚えていてくれていない。でも少しずつ記憶を取り戻している。

今伝えたいことは、どんな悲劇があろうと、運命は存在するってこと。

圭人「大ちゃんは太陽のような存在だよね…」

ｶﾞﾁｬ

圭人「いらっしゃいませ～あ、大ちゃん、ケンティー来てるよ」

裕翔「圭人久しぶり！」

圭人「あ！裕翔じゃん！久しぶり！」

俺は嬉しさと驚きのあまり言葉を失い絶句した。そして一筋の雫を感動のあまりながした。

ふと、誰かに優しく抱きしめられた。懐かしい温もりを感じてすぐに誰なのかわかった。

そして大粒の涙で視界が滲み、強く抱きしめ返した。

こんなのいつぶりだろうか。とにかく、幼心に戻った気持ちでただひたすら泣いた。

裕翔「健人…健人だよね？めちゃくちゃ大きくなって…しかもめちゃくちゃイケメンじゃん。会いたかったよ。久しぶり。Aは元気にやってる？」

健人「兄ちゃん…ｸﾞｽｯ兄ちゃんこそっｸﾞｽｯあの時よりさらにイケメンで大きくなってｸﾞｽｯずっと会いたかった。(涙)」

だって、そこにいたのは生き別れた兄だったから。