俺たちの運命 (ページ3)

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第一章　1、紫耀の青春ページ3

《紫耀side》

俺は片親でその上病弱な母親が朝から晩まで働いている家庭だった。

だから、思い出が少ないし、周りからの目も必ずしもいいわけではなくって、やんちゃだった俺は怪我ばっかしたり、ある時は大きな病気にかかって散々母親を悩ませてきた。

そろそろ進路とかも考えないといけないのに、お金がなく、学力もない俺はどうすることもできない。

全く親不孝だ。

でも、いつか親孝行できるように胸張って生きてるんだ。

それともう一つ

生き別れた弟たちのために

そんなことをぼんやり考えてテレビをつけた時、ジャニーズの人が出ていて、なんだかこの人かっこいいなと思ったし、なんか勇気づけられた。

その時思ったんだ。
この人みたいにかっこよくなりたい。
このくらいなんでもこなせればお金とか、暮らしに困らないんじゃないかと。

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学校ではろくに勉強についていけず、小さい頃に患った病気のせいで激しい運動もできない。

自分で言うのもおかしいけれど、この声とか顔面とか、自然とついてしまう筋肉のせいで目立っている存在らしい。

でも実際そんなんだーでもいーとか思ってる自分もいる。

女子とかにも噂されてる。

しかも連日告白ばっか。もう聞き飽きたよ。

ずっと断り続けてるし、だって、心に決めてる人がいるんだもん。

でも、そっか。勉強できなくても、この声とか顔とか筋肉活かしてめっちゃ稼いで母親とか、心に決めてる子を幸せにできるかもしれない。

この時初めてリアルに自分に向き合った。

まぁでもほんとはお札になれるような偉人になりたいんだけどね、