W.box (ページ11)

今日:20 hit、昨日:2 hit、合計:47,299 hit

ハニートラップページ11

「で、どうしたいの？私と別れてあの子と付き合うの？」

「それは絶対にない！好きなのはAだけです」

「説得力ゼロなんですけど…」

「分かってます。別れたくないです」

「これからの照史次第だね」

「はい！！」

誰に聞いたん？と、確認すると、あの後輩さんに言われたらしい。
あの子、照史の事好きなんだろうね…って、そんなん知らん！！

「とりあえず、私が良いって言うまでそういうことしないから！触らないでよ」

「え？！死んでまう…」

「死んでしまえ！！」

微妙な空気でご飯を食べてると、現れた後輩、小瀧くん。

「桐山先輩！！デートっすか？、どうも」

Aにペコリと挨拶をして…

「この間、大変でしたね？アイツに絡まれて…先輩無理矢理飲まされてベロベロになってましたよ」

アイツとは、アイツの事で…
またAとの間に緊張が走った。

「Aさんも気にしないでくださいよ！あの子誰にでもそういうノリみたいなんで近づいて楽しんでるだけなんで」

「桐山先輩は今までで一番つまらなかったらしいっすよ(笑)」

小瀧くん、もうやめてください！
ちょっとだけ許してもらえた所なんで…
喋る彼を止めようとしたら…

「酔っても彼女の名前ばっかり呼んでて、好き～…とか、愛してる～…ばっかり言うてるから、萎えたって言ってました(笑)
ラブラブっすね」

強張ってたAの顔が一瞬、ゆるんだ気がした。

「何もなかったって言うてましたよ」

ありがとう、ありがとう、小瀧くん！！！
もともとイケメンやけど、さらにイケメンに見えるわ！！！

Aを見て、ニコッとしてみると…

「笑うな！！」

「すみません」

やっぱり怒られました。
そんな2人を見て小瀧くんは笑いながら去って行った。