もう、落ちてます ページ20
「ごちそうさまでした！奢ってもらっちゃって、すいません」
「デートなんやろ？男が出さないとな」
「これ以上好きになれませんよ」
「なんの話？(笑)」
「先輩が素敵すぎるって話です」
「はいはい、ありがと」
「結局私ばっかり振り回されて…」
こっちのセリフや…
隣で歩く手をとった。
繋がれた手がほどかれる事はなかったけど、隣で固まって動かなくなった。
「今日の先輩、甘すぎです。なんですか？殺したいんですか？私の事…」
「いつまで先輩なん？」
「え？」
「流星とか小瀧とかは名前で呼んで、オレだけいつまで先輩？」
「…かわいいんですけど！動画に残したい！もう一回言ってもらって良いですか？」
「言うか！！！」
ほら、肝心な所はぐらかす。
そうやってオレを振り回す。
「私、それヤキモチだと思ってるんですけど…当たってます？」
「知らん」
「そういう事にしておきます。拗ねた顔も信じられないくらい素敵なんで」
「で、なんて呼ぶん？」
「え？ずっと先輩だったしなぁ…」
急にモジモジし出したし。
「神山さん、とか？」
「なんで苗字やねん！！！」
まだまだ時間がかかりそうだけど…
2人のペースで進んで行けば良いか。
いつか、ちゃんと言おう。
君のペースに流されていても居心地悪くない事、 君が思ってるよりもオレには君が必要な事。
終わり
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作者名：めい | 作成日時：2020年10月2日 23時
