母の友達 (ページ21)

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久しぶりにやって来た髪色が変わった人。

母「黒髪も男前が増して良い！
ね？A！」

振らないでよ…
好きかも…って、気付いたら目も合わせられなくなってるんだから。

「う、うん…」

神「ありがと」

そう言って笑う顔。
ヤバい…
今までの3倍増しくらいでカッコ良く見える。
それは髪色のせいじゃなくて、
自分の気持ちのせい。

なにがヤダって、お母さんがニヤニヤしてること！

母「入って、入って！」

神「おじゃまします」

3人で鍋を囲んで団欒。
食べ終わって片付けをしてると、お皿を洗う私の左側に立つ神山さん。
洗った食器を拭いてくれてる。

「大丈夫ですよ。自然乾燥で…
座っててください」

神「平気、平気」

平気じゃないんだよ！私の左側が！！
近いんだもん…
緊張でお皿2、3枚割る自信あるよ……

母「片付けはお2人に任せて、お風呂行こ～」

そう言ったおばさんは分かりやすくウィンクした。
やめてそのノリ…

神「お母さんウィンクしてなかった？」

「変な人なんで気にしないでください」

神「気になるわぁ～」

「神山さんが来て嬉しくてテンション上がってるんじゃないですか？」

神「Aちゃんは？」

「え？」

隣を見ると至近距離で合う視線…
恥ずかしくて勢いよく逸らした。

神「分かりやすく逸らしたな」

「あまりに距離が近くて…もうお化粧も落ちかけてるし、とか色々ありまして…」

神「そう言われると逆に近づいてやろってなるな」

笑いながら一歩横にずれたから、
私の肩が神山さんの腕に当たった。

「神山の神は神対応の神なのに…」

ちょっといつもより意地悪な人に嫌味を言ってやった。