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琳花 side
怒りで我を忘れそうになる。
琳花「母上。あの女の後ろには大王がいます。勝ち目はありませんわッ」
すると、母上は私の手を握って仰る。
太主「いいえ。まだ勝ち目はあるわ」
琳花「どういうこと?」
太主「たかがあの女ごときに罪を着せるなんて簡単なことよ。」
琳花「だってあの女は毎晩毎晩大王に呼ばれてるのよ!!」
太主「あの女の部屋に毒物を隠しておいて、また誰かが死んだとなれば大王様は宮殿中を操作するわ。その時にあの女の屋敷で毒が見つかったとなれば、流石の大王様でもかばいきれないわ…」
そうだわ。その手がある。
琳花「流石母上!!ありがとうございます!!」
と、いい私は取り巻きを連れて部屋を出た。
―翌日―
You side
いつも通り私は皇后様へのご挨拶をしに、皇后様の屋敷へ行く。
しばらく待っていると、皇后様がはいってこられた。
A・妃達「「皇后様に拝謁致します。」」
琳花「楽にせよ。入れ。」
と言うと、私たちの前に宮女が来た。宮女はお盆の上に謎の汁物を乗せていた。
皇后「これは私からの気持ちだ。」
と言い、笑う。
妃達は戸惑っている。戸惑うに決まってる。
皇后「何をしている。早く飲まぬかッ!!」
皇后様が声を荒あげる。私の予想だと、毒ははいっていないだろう。この人数を一気に毒殺するとなると、流石の皇后様でも命はない。
すると、妃の一人が飲んだ。皆が注目してみている。
妃「皇后様。とても美味しゅうございました。」
と、言ったのだ。皇后様は微笑んだ。
琳花「そうか。私も後宮をまとめるもの故、何か皆にしたいと思ってな。」
ある一人の妃が飲んだとたんに、ほかの妃達も飲み始めた。
残るは私一人だ。
琳花「瑛婕茵残るはそなただけだ。何故飲まぬ。」
皇后様が私の前に立つ。
A「……」
琳花「何とか言ったらどうだ?それともなんだ?私を愚弄する気か。」
ここで負けるわけには行かない。
琳花「飲まぬかッ!!」
A「ではお聞き致しますが、何故皇后様は私には飲ませたがるのでしょうか?私は体調がすぐれぬ故、お気持ちだけ受け取っておきます。」
すると、みるみる皇后様の顔が真っ赤になった。
琳花「もう良いわッ!!」
皇后様は汁物の器を取ると、私の足元に投げつけた。
妃達「「ッ!!」」
ガシャンと乾いた音がする。
そのまま皇后様達は出ていかれた。
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華(プロフ) - 今まで見た中でダントツ1番です。また更新していただけたら嬉しいです。待っています! (2021年7月20日 0時) (レス) id: f6aca41875 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - とても面白いです!!続きが気になります。政様カッコいいです!更新頑張ってください (2020年3月19日 14時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - すごく面白そうですね!更新が楽しみでしかたありません!これからも頑張ってください。応援しています (2019年11月6日 9時) (レス) id: 36a4111e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠花 | 作成日時:2019年11月3日 22時