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俺は月が好きだ。
同族の奴らからお前は何事にも無関心すぎるとよく言われるが、自分でもそうだと思う。
正直、女神族と戦ってはいるが、勝敗なんぞどうでもいい。
どちらかというと戦闘狂の類なのかもしれない。
昔から俺の特等席がある。
木々が生い茂った森の中でもそこは空が見えるほど開けた場所で、近くには川が流れ、一際目立つ大きな岩があるのでいつもそこに寄りかかり月を見ながら一夜を過ごす。
仲間たちは棲家である洞窟に帰り、皆で眠る。
だが俺は群れるのは嫌いだ。
だからこそここで月を見上げ、川のせせらぎを聞きながら眠る。
それが俺にとっての最高の時間だった。
なのに…
皮肉にもあの日、怪我を負いたどり着いたのがお気に入りの場所だった。
今日もいつもの場所で眠りにつくため、目を閉じる。
すると知った匂いに気がつく。
フェンリル「…またお前か」
『…えへへ』
片目を開け匂いがする方を見ながら口を開くと、ヘラヘラと笑いながら近づいてくるのはあの日の女神族。
『隣、座っていい?』
フェンリル「………断ると言ってもどうせ座るんだろ」
『フフッ』
少し離れて隣に座る気配がする。
『ここ、すごく綺麗な場所だよね』
フェンリル「…………(コイツはここにいて何が楽しい。別に他のところでも十分に綺麗だと思うが)」
毎日のようにここにきては俺に一方的に話しかけてくる。
俺は一人でいるのがいいのに。
『フェンリルのお気に入りの場所なの?』
フェンリル「!!」
俺は目を見開き、女神族の方を見る。
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かりな(プロフ) - ラナが氷の中いた時の物語みたいです。 (2022年11月12日 13時) (レス) id: 7fdaa38abf (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - かりなさん» リクエストありがとうございます!シチュエーションのリクエストはありますでしょうか?? (2022年11月12日 9時) (レス) @page22 id: c3f5046ce0 (このIDを非表示/違反報告)
かりな(プロフ) - ラナと ライアの絡み見てみたい (2022年10月26日 19時) (レス) id: 7fdaa38abf (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - 影狐さん» コメントありがとうございます!気に入ってくださって本当に良かったです(^^)またリクエストがあれば、お待ちしていますので、お願いします。 (2022年9月14日 11時) (レス) id: c3f5046ce0 (このIDを非表示/違反報告)
影狐(プロフ) - 書いてくださって本当にありがとうございます😭難しいリクエストだったのに本当にいい内容でした!これからも楽しみにしています!! (2022年9月14日 6時) (レス) @page4 id: 09a29cb078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芽衣 | 作成日時:2022年9月10日 12時