雪月花 番外編

３ ページ4

『ね？『たまには顔出してよ』

ﾅﾊﾄ「正しくないやつは嫌いだ」

『昔の自分を思い出すから？』

ﾅﾊﾄ「…………」

『あの子達も根はいい子達だよ。ちょっとやりすぎだけど…』



困ったように笑うサラにナハトは眉を寄せる。





やっぱり…



オレはお前のその笑顔が嫌いだ。



だが…オレは………。





ナハトはサラの目の前に詰め寄る。



『え？ナハト…？』



無言のままサラに詰め寄り、サラは思わずあと後退りして後ろに壁まで追い詰められる。
するとドンとサラの顔の横に腕を置き、顔を寄せる。



『え、え…ちょっ…！』



顔を寄せてくるナハトに戸惑い、顔を反らせるサラ。
あと数センチまで迫ったところで、ナハトは口を開いた。



ﾅﾊﾄ「あまり無防備にしていると襲われるぞ」

『ちょっ…ナハト！！』

ﾔﾐ「何してんの」



その時、低い声が聞こえナハトの後ろを見やるとそこには額に青筋を浮かべ、不機嫌マックスなヤミがいた。



ﾅﾊﾄ「やあ、ヤミ」

ﾔﾐ「突然帰ってきてなに人の女襲ってくれてんだナハト」

ﾅﾊﾄ「ヤミとAが恋人になったんで祝いに来たんだよ」

ﾔﾐ「どうみても祝いってゆーより、奪いに来てるようにしか見えないんだけど」



今にも斬りかかりそうなヤミにナハトはニコニコとしながら両手を上げる。



ﾅﾊﾄ「そんな野暮なことはしないさ。じゃあそろそろ任務に戻るとするよ」



ナハトは来た時と同じように影に潜ってく。



『ナハト！』



サラに呼ばれ影に潜るのを一旦止めるナハト。



『さっき言った言葉、考えておいてね』



ナハトはそれには応えずに影に潜っていってしまった。



ナハトを見送った後もナハトが消えていった影を見つめるA。



ﾔﾐ「言葉ってなに？浮気ですかこのヤロー」

『え…？ちがっ…ヒッ…』



コッテリと尋問と体に聞かされたサラだった。










初めて会った時からアイツの見透かしたような目と心を浄化してくれるような笑顔が嫌いだった。



だが…それに救われた自分がいるのも事実…。




やっぱりアイツは…





嫌いだ(好きだ)。










〜〜〜作者より〜〜〜
影狐様よりナハト♡主人公でした。
正直難しかったです…！
これが作者の限界です。
しかも副団長の件の無理矢理感…。
気に入っていただければ幸いです。
こんな感じでよければ、またリクエストお待ちしています。

全ての始まり（フェンリル♡アルテミス）→←２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す