一度でたくさんだ ページ19
次の日、外は雨が降っていた。
秀徳の控室では一人、緑間がベンチに座っている。
高「そういや前も雨降ってたな」
控室にいる緑間を迎えに来た高尾。
高「時間だ、行こうぜ」
緑「あぁ」
緑間のそばには地球儀が置いてあった。
そして会場には誠凛と秀徳が同時に入ってくる
観「おおお、出てきたぞ！！誠凛と秀徳！！」
観「決勝リーグ再注目カードだ」
試合開始直前になり、両チームスタメンメンバーはユニフォーム姿になり、ベンチに座った。
『火神君…』
火「あ？」
『さっき入場の時、緑間君の顔見ました？』
火「…あぁ(前とはまるで別人だった。あれはまるで…)」
木「今まで戦った『キセキの世代』とは無敗ゆえにどこかスマートさが残っていた。『価値のある敗戦』とか『負けて強くなる』とか言う時があるが、どうゆうイミかわかるか？本来、生物にとって勝利は生物、敗北は死をイミする。例えとしては極端だが事実、人間の本能にもそれは残っている。
敗北の恐怖を知った人間は、勝りに餓える」
高「あれー真ちゃんどったの？まさかビビッちゃ…」
緑「…話しかけるな」
高尾は緑間の表情を見て言葉を失う。
緑「今気が立っている。冗談につきあうゆとりはないのだよ」
高「(飢えた獣は危ないとか言うけど…ははっ…ちょっとわかるわ)」
緑「奴らに勝つ。今のオレにはそれしか考えられん」
緑間の表情はまさに飢えた獣そのものだった。
高「あー…オレもだ」
大「よし、行くぞ！！」
火「はっ、飢えてるだぁ？」
日「こっぴどく負けたことがあるのは向こうだけじゃねーだろ」
思い出されるのはＩ・H予選決勝リーグでの敗戦。
木吉の脳裏では中学時代、紫原に対しての敗戦が過る。
木「あぁ、そうだな」
そして両チーム、センターサークルに並んだ。
火「負けるのなんざ一度でたくさんだ。ハラペコなのは」
『こっちも一緒です』
『一度でたくさんだ』完
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芽衣(プロフ) - misora様、名無し様、コメントありがとうございます。返信、更新ともに遅くて申し訳ありません…これからも亀更新ですが、よろしくお願いいたします。 (11月22日 0時) (
レス) id: 7f38fd7e90 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - すごく面白かったです！続きを楽しみに待ってます。 (10月27日 17時) (レス) @page32 id: 8793ae0e54 (このIDを非表示/違反報告)
misora - 更新楽しみに待っています! (2022年12月13日 20時) (レス) @page29 id: 250e7e12f2 (このIDを非表示/違反報告)
YUKIKA(プロフ) - 頑張ってください。 (2022年12月13日 0時) (レス) id: 342256db66 (このIDを非表示/違反報告)
芽衣(プロフ) - ぷっしーさん» 初めてご覧いただきありがとうございます。更新頑張ります！ (2022年12月12日 23時) (レス) id: 7f38fd7e90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芽衣 | 作成日時：2022年7月24日 8時
