雪月花８

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信じられる人間なんざいやしねー





どんなに近づこうと結局は他人だ

誰でも自分が一番大事
人より自分がイイ思いをしたい

そのためだったら平気で裏切れる



オレだってそうだ
おれとマリーが幸せになれりゃそれでいーんだ



それでよかったんだ…





ゴーシュの目には黒の暴牛のアジトの姿。










アスタ剣によりよろめくゴーシュ。



ｺﾞｰｼｭ(ﾄﾞﾛﾜ)「ーーーぐ…！！(やられた…！！)」



ゴーシュの鏡が消えていき、マリーの瞳魔法により拘束されていたミモザ達も解放される。

ゴーシュとマリーは吹っ飛ばされ、仰向けに倒れ込んだ。
その二人にアスタが歩み寄る。



ｺﾞｰｼｭ(ﾄﾞﾛﾜ)「(人間…が…！！)」











ｴﾙﾌ「うわああああああ」

ｴﾙﾌ「魔法が使えない…魔力が封じられてる…！？ぐあ！！」

ｴﾙﾌ「結界が張られてる！出られなーーーーーぎゃッ」

ｴﾙﾌ「…いや…これは…魔力が奪われているーーー…！？」

ｴﾙﾌ「そんな…摂理を侵すような所業…………！！まさか…」


ｴﾙﾌ「人間の…魔道具の力…！！？」

ｴﾙﾌ「ーーーーー…！！あれは…！！」





王族「…素晴らしい…！！力が漲る…！！」

王族「これでエルフ共の魔力は我々のモノだ…！！」

王族「王女はもうダメだ…！ヤツらの子を身に宿しておる…！王族に…人間にあるまじきことよ…！」

王族「人ならざる者が強き魔力を持つなど烏滸がましい………！！そんなものと共に歩むなど考えるだけで恐ろしいわ！！」

王族「愚かにも王族を誑かした罪に裁きを…！！」

王族「我ら人間の王族がこの地の神となるのだ…！！フヒ…フヒヒヒヒ」





王族「「「ハハハハハハハハハ」」」











あの人間共の顔は死んでも忘れられない………！！

恐怖で引き攣りいながらも恍惚とした顔

理不尽な怒り

私欲の為に仲間を殺し、都合の良いように物事を解釈する腐った脳みそ

汚い下卑た笑い声



なぜそんなことが出来る…！？

理解が出来ない…！！

許すことなど出来ない…！！

ヘドが出る…！！

邪心が暴れる…！！

めちゃくちゃにしてやらねーと気が済まねぇ

穢らわしい人間を…！！！










…だがそれは



コイツらじゃない…





すまん…みんな…










ゴーシュから殺意が消えた。





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