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「お前明日暇？」
『特に何もないけど、』
「じゃあどっか出かけない？」
私をいつも通り抱き枕みたいに抱きしめながら翔太が言った。
意外すぎる提案に驚く。
『…え、何で』
「いや普通に」
ダメなの？って聞かれる。
別に、ダメではないけど。
『どこ行くの？』
「買い物。化粧水欲しい」
どっかって言いながらもう決まってるんじゃん。
そう思って笑ってたら、
「なんだよ(笑)」
と鼻をつままれた。
『痛い痛い、やだ』
「ふはは、顔」
『鼻伸びる！』
「いーじゃん高くなるよ」
ふははぁ！と豪快な笑い声に腹が立つ。
手をペシペシ叩いたらやっと解放された。
『いいよ、行こ』
「しゃ、デートだデート」
『……え、デ、』
デートなの？
突然の単語に思考が停止する。
「一般的にはそうじゃねえ？」
私の心の声に答えるように翔太が言った。
驚いて顔を上げたら、
「いや顔(笑)」
ってまた笑われた。
…一般的。
まぁそうか。
男女が出かけたらデートはデートか。
「…え、そんな構える？」
『…構えてない』
「構えてんじゃん」
『構えてない』
「謎すぎんだけど」と少しバカにされてるのにムカついて、翔太の腕を抜けて背を向けた。
布団も巻き込んで寝返りを打つ。
「おいお前ふざけんな」
『寒いんだもん』
「だからやめろ」
そう言って私から布団を剥ぎ取って一緒に潜り込んできた。
寒ってまた抱き枕みたいに私を抱きしめる。
温いなって思ってたら、少しして寝息が聞こえてきた。
首に息がかかってくすぐったい。
『…デート、』
別に初めてってわけでもないのに。
何故か構えてしまう自分を不思議に思いながら、私も眠りについた。
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かな(プロフ) - 一気読みしました!とっても素敵なお話でした！ (2021年11月14日 8時) (
レス) @page33 id: 22fe685296 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ(プロフ) - ところどころ、名前が変換されない所がありました。 (2021年11月13日 21時) (レス) @page34 id: 15fffef845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 23時
