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目を覚ますといつもの自分のベッドじゃなかった。
腕の上に重みを感じて、重い目をこじ開けながら後ろを向く。
『…あ』
すぐ後ろにあった綺麗な寝顔。
そうだ、と昨日のことを思い出してため息をつく。
でもどうせ今回限りだし、もう喋ることもないだろうし、まぁいいか。
起きないうちに帰ろって思ってベッドから抜け出そうとそっと体を起こす。
『わっ』
「…どこ行くの、」
腕を引っ張られてまたベッドの中に戻された。
見るとほぼ目を開けずに「今何時ぃ、？」と携帯を手探りで探す翔太。
『6時前。寝てなよ』
「…お前は？」
『大丈夫帰るよ』
「……いや何が大丈夫、」
何で帰んのって言いながらグイッと私を抱き寄せる。
「今日用事あんの？」
『…や、ないけど』
「ならまだいーじゃん」
『え、逆に帰さないでいいの？』
ワンナイトの女なんか面倒くさくないうちに帰した方がいいに決まってる。
自分から帰る女なんて重宝されるはずなのに。
すると寝起きの顔に更に眉間に皺を寄せて翔太が言った。
「何でお前はいちいちそうなの」
『…は、』
「いいから、俺まだ眠いから寝よ」
『いやだから寝てていいって』
「抱き枕、」
それだけ言って私を抱きしめたまま再び寝息をたてた。
『…何これ』
抱き枕って。
この人今までもすぐに帰さなかったのかな。
よくわからない状況に混乱したけど、子どもみたいにスヤスヤ眠る顔を見てたら私もまた眠くなってきて。
本人も言ってるしいいかと思って、私ももう1度瞼を閉じた。
抱きしめられた腕の温かさが心地よかった。
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かな(プロフ) - 一気読みしました!とっても素敵なお話でした！ (2021年11月14日 8時) (
レス) @page33 id: 22fe685296 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ(プロフ) - ところどころ、名前が変換されない所がありました。 (2021年11月13日 21時) (レス) @page34 id: 15fffef845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 23時
