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次の日、起きたらふっかからおはよってLINEが来ていた。
朝から胸が高鳴る。
うわ。昨日の夢じゃないんだ。
可愛いとか思ってしまって、頬が緩む。
慌てて「フリだから」と自分を戒めた。
学校の最寄りについて、改札を通ると「A！」って声がかかった。
『おはよふっか』
「おはよ。ねえ何でお前はLINE全部既読無視なわけ？」
朝一でクレームが入った。
たしかに今朝のおはようLINEも返していない。
でも、だって、
『なんか、何て返せばいいかわかんなくて』
めんどくさい女って思われたくなくて、
悩みまくった結果、結局送れなかった。
「え、おはようでいいじゃん」
『…いるかなぁ？って思って』
「いや既読無視のほうが傷つくわ！」
「全く俺の彼女は〜」ってふっか。
彼女。
顔が赤くなりそうなのを必死に抑える。
何もこんなところでまで本気で付き合ってるフリをしなくてもいいんじゃないの？
本当に、こっちの身からしたら勘弁してほしい。
すると、「あ」って何かに気づいたふっか。
「A、ちょっと来て」
『え？』
「なべー！」
ふっかの声に反応して、少し前を歩いていた渡辺くんが
こちらに振り向いた。
その時、ふっかが私の手を握った。
『へ、』
「彼女だからね、A」
そう言ってニヤッと笑ったふっか。
驚く間も無く引っ張られる。
ふっかの斜め後ろを歩きながら、繋がれた手と手を見つめた。
細くて長い指が私の指に絡まる。恋人繋ぎ。
何これ、どういう？
軽くパニックになっていたら、あっという間に渡辺くんの元にたどり着いた。
あ、そっか。
賭けてるの渡辺くんって言ってたもんな。
「なべおはー」
「おお、おは……え！？」
私たちの手を見て、目を見開きながら驚く渡辺くん。
眼球飛び出そう。閉まって。
「え、これ、え、え？え？」
手を口にあてて、私たちの顔を行ったり来たり。
…え、そんな驚く？
不思議に思っていると、ふっかが
「ほら、昨日の」って答えた。
すると、
「あー。あぁ〜！」
ってすごい納得し始めた渡辺くん。
「やっと？」
『え？』
「ちょ、なべ！なべ！？」
ニヤニヤして私とふっかを眺める渡辺くん。
急に慌てだしたふっか。
え、何？やっと？
「Aちゃん、俺あんま話したことないよね？」
『あ、うんそうかも』
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
