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「本当？」
『本当。外だから声聞こえずらいのかも』
「…そうかな」
『だから大丈夫。じゃあね』
そのまま電話を切ろうとしたら、間違えてスピーカーのボタンを押してしまった。
やば、違う違う。切りたいのに。
急いで通話終了のボタンを押そうとしたら、
「待って」
ってふっか。
突然流れたふっかの声に、後ろを向いてくれてた康二くんがビクッと震えた。
驚いた顔でこっちを向く。
待って待って、スピーカー切らないと。
でも、私がボタンを押す前にふっかが喋り出した。
「やっぱ家着くまで電話繋げてよ」
…だからさ。
何でこんなときばっかり気がつくの。
その言葉に固まって、何も言えなくなってたら手から携帯が消えた。
「ふっかさーん」
『あ、』
康二くんが私の携帯を取ってマイクに向かって喋りかける。
「…え、康二？」
「せやで！ふっかさんの電話の声久々に聞いたわ〜」
たまには俺にもかけてよ！って康二くん。
「え？え？」って電話の向こうで戸惑うふっか。
「Aちゃんなら俺家まで送るから心配せんでええよ！なーAちゃん」
『え、いや、』
「いやちょっと待て、康二お前」
「ちゃんと玄関入るところまで見届けるって！
じゃあねふっかさーん！」
おいって何か言いかけたふっかを無視してそのまま通話を切った。
携帯を私に返してニコッと笑う。
「ふっかさんにも言ってもうたし、送らせて？」
『…でも、』
「ふっかさんと何かあったんやろ？
電話出る時Aちゃん、泣きそうな顔してた」
そう言われて俯く。
…康二くんは、私のこと何でも気づく。
「俺何も聞いてへんから、ひとりごと言ってもええよ」
笑って、帰ろ帰ろって手を取られる。
細いのにしっかりとした手の感触に少し緊張した。
『…康二くん、』
「ひとりごとでええって」
『家、逆』
「帰ろか〜」
勢いよくぐるんと回れ右して、家の方向に歩き出した。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
