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普通に考えて、こんなの断った方がいい。
ふっかの彼女のフリをしたって私には何の得もない。
そう頭でわかっていても、体は言うことを聞かなかった。
『いいよ』
「…え？え、まじ？」
『そっちがお願いしたんじゃん』
「いや、まさかいいと思わなくて」
え、まじかって手で口を隠すふっか。
何故か慌ててるその姿に少し笑ってしまった。
「え、えっとじゃあ、1ヶ月。彼女ってことで」
『彼氏ってことで』
よろしくってお辞儀し合う。
なんか妙に照れ臭くて、お互い吹き出した。
駅に着いて、じゃあって別々のホームに向かう。
いつもなら。
でも今日は違った。
「A」
『ん？』
電車を調べてた手を止めて顔を上げると、頭にポン、と手が置かれた。
今まで見たことないような優しい顔をしたふっかが私を見つめる。
『…え、何、』
「んー？彼女だから」
心なしか声も違う。気がする。
なんか甘い。
『、フリじゃないの？』
「…本当に付き合ってるみたいにした方が楽しいじゃん？」
せっかくだしって笑うふっか。
ダメダメダメ。
静まれ、心臓。
『…そうだね。楽しいかも、その方が』
「でしょ？」
ホッとしたように笑って、
もう1回ポンポンって私の頭を撫でて、
「また後で連絡するわ」
『ん』
「じゃーねA」
そう言って私とは反対のホームへ向かっていった。
電車の発車音でハッとして、慌てて私もホームへ向かう。
急いで乗り込んで、ドアにもたれて息をついた。
『…彼女、』
ふっかの手の感触が蘇る。
ふっかと私は、お互いに一緒にいて楽な友達だ。
でも、私は少し違う。
友達だと思う前に、彼のことがずっと好きだ。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
