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次の日
3限まで学校があって、それから図書館でレポートを進めた。
17時まで残って、学校の近くのコンビニに寄る。
ハーゲンダッツの抹茶を見つけて、だけど今日は我慢した。
することもないから駅ビルを覗いて、隣の映画館にも行った。
買う気もない物販を見て、出入り口に並んでいるフライヤーの1つを手に取る。
面白そう。キャストも豪華。
私の好きな女優さんも出る。
行きたいなと思って、一応1枚だけ貰っておいた。
18時半。
スタバに寄ってアイスコーヒーを２つテイクアウトした。
19時。
康二くんのバイト先の前のベンチに座って彼を待つ。
少ししてから「お疲れ様でーす」と明るい声が聞こえた。
「あ、A」
『お疲れ康二くん』
「ごめんなぁ、また待たせて」
『ううん、私が呼んだから。あ、これ』
さっき買ったアイスコーヒーを片方渡す。
「え、買ってきてくれたん？」
『私もやってみたいなって思って』
「えー嬉しい！ありがとう」
初めてこんなんしてもらったわって康二くん。
…あなたがいつもしてくれたことだよ。
私もいつも嬉しかった。
あなたの優しさが嬉しくて、大好きだった。
ここだとバイト先が目の前すぎるってなって、少し歩いて別のベンチに座り直した。
人通りが少ないから静かで、
緊張するけど、話しやすくて良い。
『一昨日はごめんね』
「全然。俺の方こそ、」
『康二くんは悪くないよ。びっくりさせてごめんね』
謝ろうとする彼を止めて、もう1度謝る。
『…嬉しかったんだ』
「え？」
『簡単に忘れられないって言ってもらえて』
目を丸くする康二くん。
本当だよ。
本当に私は嬉しかった。
『康二くんにとって、私がそんな存在になれたことが嬉しかった』
「A、」
『もし私の中に少しでも康二くんがいたらって、
…そんなの、私だって忘れられないに決まってるじゃん、』
本当に好きだったんだよ。
あなたも、あなたの隣も、あなたがいる毎日も、
全部大好きだった。
「え、…じゃあ」
『……私は、優しい康二くんが大好きだよ』
…大好きだけど。
だけど、私と康二くんは。
『周りが見えて、誰にでも手を差し伸べてくれる康二くんが好き』
「…」
『……だけど、それだと私は寂しいんだ』
私の言葉に、康二くんが泣きそうな顔になった。
ずっと言えなくてごめんね。
こんなことも言えないくらい好きだったの。
寂しいなんて、子供みたいなわがままを簡単に言えないくらい好きだったの。
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noa(プロフ) - 最後翔太くんを選ぶ展開最高です！感動しました！ (2022年10月24日 20時) (
レス) @page40 id: 17a3519150 (このIDを非表示/違反報告)
ぴか(プロフ) - めっちゃ泣きました‼すごいよかったです‼ (2022年10月24日 11時) (レス) @page40 id: 24a776f541 (このIDを非表示/違反報告)
1RNw1b57PQuD3Q9(プロフ) - 胸が苦しくなりながら何回も読み直しました。大好きなお話です。康二君側の視点のお話も読んでみたいです。また素敵な作品待ってます。 (2022年9月23日 22時) (レス) @page40 id: bdaaf2c045 (このIDを非表示/違反報告)
hs.(プロフ) - 期待を裏切る展開が面白く、切なくて、でもそれぞれが真っ直ぐに向き合ってる姿に心打たれました！とても素敵な作品でした。また次回も小説楽しみにしてます！ (2022年9月7日 11時) (レス) id: 37efc71d63 (このIDを非表示/違反報告)
rio66(プロフ) - めっちゃ面白かったです！😭翔太くんが一途で最高だったし、なにより話の展開が面白くて読むのが楽しかったです！😭♡涙腺崩壊してめっちゃ泣きましたァ😭😭 (2022年9月4日 23時) (レス) @page40 id: 1b1cdc44f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2022年8月6日 23時
