#33 ページ37
〜愁弥〜
長い夢。
小さくてよく頼ってくる妹と優しくて仲良しな両親熱が出した時はいつも来てくれる祖父母。
でもその顔が見えなくなった。
意識が戻り始めとき、聞こえてきたのは
「もうダメだ」
たった一言。
そして僕は長い長い眠りについた
〜伊野尾〜
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
人が走って手術室へ入っていく。
その姿を見られないようにAちゃんの目を塞ぐ。
ｳｨｰﾝ
薮「……」
伊野尾「薮くん！」
A「…？？」
そう、この時の薮くんの表情で悟った。
伊野尾「ぇ。」
薮くんは首を振って逃げるようにその場をさった。
Aちゃんを抱きかかえて荷物を持って部屋へ戻った。
A「しゅーくんまつの！！」
その声を無視して。
〜裕翔〜
状況は深刻だった。
血が止まらない。どうしても止まらない。
裕翔「薮くん呼んで！！」
薮くんを呼んでも状況は変わらなかった。
裕翔「どうしよう…」
薮「……もうダメだ。」
助けようがないって言うのか？！
そんな薮くんに腹が立ちながらオペを続行する。
でも…
ﾋﾟｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
裕翔「ぁ」
薮「……」
愁弥くん……
今までの思い出と悔しさ情けなさ申し訳なさ罪悪感、嫌悪感いろんな感情と共に涙が溢れる
裕翔「くそっっっっ！！！！」
薮くんは黙ってオペ室から出ていった。
皆が出て行ったあともオペ室から出ることは出来なかった。
涙を流しながらその場に腰を下ろした。
ただの患者だった。
誰とも変わらない普通の患者。
なのにどうしてこんな気持ちになるんだろう
それは愁弥くんの優しさと今までの行いだろう
最後まで頑張ってくれた愁弥くんは命が尽きてしまった。
〜伊野尾〜
愁弥くんはいないのに。
どうしても言えないくて。
A「しゅーくん！！」
Aちゃんはずっとそう言っている
待っとかなきゃ愁弥くんが悲しむからって。
でももういないんだよ。
そんなこと言えなかった。
だから嘘を今だけつかしてください。
伊野尾「時間遅いから、ここで待っておこう？」
ごめんなさい。
ごめんなさい。
翌日も愁弥くんは当たり前のように帰ってこない。
Aちゃんのベッドしか置いていないこの部屋は愁弥くんが来る前と同じなのに
でも愁弥くんのベッドがたったひとつ無いだけで寂しく思ってしまう。
そして、もう限界だった
Aちゃんに…
伊野尾「愁弥くん、死んじゃったんだ」
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たぁちゃ！ - すごく面白くて気に入りました (10月10日 12時) (
レス) @page17 id: 0f0267db16 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈って言います(プロフ) - 彩優さん» ありがとうございますううううう！これからも待っててくださいねぇ (2018年2月18日 9時) (レス) id: ebef2c5199 (このIDを非表示/違反報告)
彩優(プロフ) - お気に入り作者に追加しました！いつも楽しみにこの小説見てます！これからも更新楽しみにしてます！ (2018年2月17日 20時) (レス) id: 6440c5dbc5 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈って言います(プロフ) - このアカウントですぅぅぅぅぅぅ！！ (2018年2月17日 19時) (レス) id: 1bc89ec548 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふゎら。 x他1人 | 作成日時：2017年12月23日 18時
