きみがため【呪術廻戦】 (ページ6)

今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:161,798 hit

5話ページ6

全てのガラスを失った窓枠のペンキはすっかりはげておちて変色し、壁は各所々でぐずぐずに崩れ落ち、鉄扉は赤く錆び、石壁には落書きがある

呪霊の気配を辿っていくと廃病院の奥の部屋にたどり着いた

特級ともなれば気配を消す呪霊もいるが、気配を隠しきれていないぐらいでは情報通りに2級相当になるくらいだと考える

何人くらいかは生きていてもらわないと後味悪い、そんな願いは当たるも八卦当たらぬも八卦

実際扉を開けて見て見なくてはわからない、赤色に錆びて重くなった扉を開けた

扉を開けた先には恐怖で顔が蒼くなった青年が5人ほどいるだけ、残りの5人は呪霊のお腹の中かそれとも原型を留めていないか

扉が閉まると同時に後ろから奇襲をかけられる

そんなことはわかっていた、呪霊の攻撃を避けて持っている刀で切り込む

『…奇襲は悪くは無いですけど、気配が漏れてますよ』

「シシシシシ」

他の呪霊よりは知性を持ち合わせている

長々と続けては青年達に危害が及ぶかもしれない

『相手をなめない方がいいです…』

創造呪法「白璧微瑕」

手元には刀ではなく薙刀を握る

どんな武器が生成されるかは相手の弱点によって様々で造ってみないとわからない

コンクリートの地面を思いっきり蹴り呪霊との間合いを詰める

咄嗟の判断が遅れ一瞬止まった瞬間を逃さずに、呪霊の胴体から頭の間を真っ二つに切った

その場に崩れ落ちる呪霊

手元からは薙刀は消えていた