宮侑と別れまして【宮侑】 (ページ30)

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30話ページ30

『さぁ！遠慮せずに食べて！』

昼休みの屋上に2人の男女

1人は手に食べ物と言える物ではなさそうな見た目からして禍々しい雰囲気の物を差し出し

もう1人は顔が引きつっていて二歩三歩後ずさりしている

「…こっこれは」

『トロと苺ジャムだよ』

宮治は奇妙な物体の正体がわかったのと同時にそんなゲテモノを自分に食べさせようとしていたのかと思うと冷や汗が出てき、喉を鳴らした

それを食べさせようとした当の本人仙一Aは早く食べてと言わんばかりにうきうきした気分を隠しきれないような顔つきでいる

「……なんで俺なんや？」

『だって治くん食べること好きなんでしょ？』

食べることは好きだがさすがに食べるものは選びたい、それにこんな物を食べ物と呼んでいいのだろうかと頭の中で考える宮治

『それにテレビで最近のバレンタインはインパクトが大事って』

インパクトという言葉を違う意味で解釈したAは何も考えずに宮侑の好きな食べ物を何かと合わせればいいと考え、いきついたのが苺ジャム

そして味見役に最適な人物は宮治だと思った結果が今の現状だった