宮侑と別れまして【宮侑】 (ページ15)

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15話ページ15

1月1日新年の始まりでもある日

私は家のこたつでだらだらと過ごしていた

「A、正月からだらだらしてるとだらしない1年になるわよ」

お母さんが私の前に仁王立ちしながら顔をしかめている

『…そんなの迷信に決まってるじゃん、それに私だけじゃないし、姉さんもだし』

私だけ言われるのも嫌だったので隣で同じようにだらだらと過ごしている姉さんを差し出す

「真央もだらだらとしない」

「はいはーい」

姉さんもだらしない返事をしている、あらためてこういうとこは双子だなと思った

こたつは暖かくて素晴らしい、なんでこんなに寒い中初詣に行く人の意味がわからない

今日はこたつから出ないと決めた

「…ねぇ、Aのスマホうるさいんだけど」

姉さんが指しているのはさっきから鳴り止まない私のスマホ

チラッと画面を見てみると、結衣と侑くんからの初詣に行こうという内容のメールだった

今日はこたつから出ないの決めたのでスマホの電源を切りソファの上に放り投げた

正月の昼間のテレビ番組はどれも面白くない

テレビを見るのが飽きてきたので置いてあるみかんに手を伸ばそうとした時家のインターホンが鳴った

お母さんがパタパタとスリッパの音をたてながら玄関の扉を開けてから1分くらい経った時リビングの方に戻ってくるお母さんの足音にプラスもう1人

誰かの足音がした

何か嫌な予感がしたので逃げようとしたが遅かった

「A、友達が迎えに来てくれたわよ」

『…げっ』

お母さんの隣には結衣が立っている

「これから初詣に行くで」

『今日こたつといるから無理』

キッパリ断ると結衣はどんどんこちらに近ずいてくる

「メールも返さないでわざわざ迎えに来てやったんや、外で皆待ってるから行くで！」

『嫌ー！こたつから出ないの！』

最後まで抗ったが、結衣に強制的に引っ張られ、初詣の為に神社に連れていかれた