宮侑にたたかれまして【宮侑】 (ページ7)

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6話ページ7

そこには私の悩みの種でもある宮侑くんが立っていた
宮侑くんの隣には知らない男子生徒が立っている
宮侑くんは少しバツの悪そうな顔をしている

体が動かない……手と足が震える……
私は何もしていないはずだ……
宮侑くんに叩かれたことは結構怖かったらしく、体がすくむ

逃げなきゃと考えるが、なぜ私のことを怒鳴って叩いたのかその真相を聞かなくてはと考えが交差する
どうしようかと考えているうちに、宮侑くんは私の前まできた
私は一歩、二歩とあとずさる
宮侑くんはそれでも距離をつめてくる、すると勢いよく頭をさげた

「すまん！悪かった！」

お手本になるぐらい綺麗な90度にさげられている頭
急なことで声も出ないくらい驚いた
なにか言わなきゃと口が動く

『とりあえず頭をあげて？…それでどういうことか説明してほしい…』

少しづつ私は言葉を継いだ

「人違いなんや…ほんまにすまんかった！」

「俺からも謝る、すまんかった」

さっきまで宮侑くんの隣にいた男子生徒までも謝ってくれている

『人違い………か………』

一気に体の力が抜け、へなへなとその場に座り込む
よかった…私は何もしていなかったのだ…

凄く申し訳なさそうな顔をしている宮侑くん

「そうや…俺のこと叩いてええよ」

真面目な顔をしておかしなことを提案している
それが人違いだったという安心と相まって笑ってしまった

『ふふっははっ！……もういいよ、説明もしてくれて謝ってくれた……それだけで十分だよ』

なんで笑っているかわからなそうにする宮侑くんだがいいよと言ってもまだ申し訳なさそうな顔をしている
ずっと申し訳なさそうな顔をしてなかなか帰らない宮侑くんに大丈夫だよとひたすら言い続けた