13話 ページ13
『あぁ、なんて…なんて…愚か者なんだ、貴方たちは。腹が立つほど生意気で、私に勝てると信じている』
薄葉Aの周りに急激に呪力が集まり始める
「そんなん勝てるに決まってるやろ、昔のおとぎ話とかもう忘れろや」
『忘れろ、と───?お前、が私に──?そんなことは許されない、許されてはいけない、決して。忘却は罪だ、罪に罪を重ねるなど愚か者がすることだ。消え去るがいい、そんなもの共々、全て』
五条悟の呪力放出も禪院直哉の攻撃も薄葉Aに当たっているようで実際には当たっていなかった
その間にどんどん薄葉Aの呪力量が増え、蔵野Aの体に負担がかかっていく
「そういうことか…」
「どういうことやねん!」
五条悟の顔がしかめた、顔の筋肉が動き歪む
「"概念"そのものを攻撃しているんだ、薄葉Aは蔵野Aの体を持った呪霊…ではなく、怨念が蔵野Aのかたちをした呪霊。蔵野Aと同じフォルムをしていても、それはあくまでそう見えているだけ。要するに概念そのものが薄葉Aってことだよ」
「そんなんどうしようもないやろ」
当惑の眉をひそめる禪院直哉に対して五条悟は自慢げに笑った
「こんなこともあろうかと、じゃじゃーん。高専が保有している特級呪具の一つ"戒"でーす。直哉くんなら知ってるよね?」
「おん、突いた対象のあらゆる呪術を破戒することができるやつや……貸せ、呪具なら使いなれとる」
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作者名:黒猫 | 作成日時:2021年2月28日 21時