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それからのことは、何も知らされなかった。俺は入院してたし、大先生とゾムとショッピ君は停学。エミ先生とマンちゃんは事後処理で忙しかったらしく、唯一自由に動けたグルッペンも何も情報は得られなかった。ただ、次の日からAは学校に来なかったし、私物はすぐに回収されたらしい。グルッペンが言うには家もすぐ空き家になったみたいやし、引っ越したんやろな。
暫くして諸々が落ち着いた頃、しつこく聞いていた俺らにだけマンちゃんが教えてくれた事。
「まず義父な、あいつは逮捕された。トントンに暴力振るってた時点でアカンからな」
「そうやんな、ばっちり警察に見られてたし」
「それから、離婚したのか母親は家を売ってどこかに引っ越した。どこに行ったのかは学校ではわからん」
「母親はぶっちゃけどうでもええ」
「そんなんどうでもええねんマンちゃん、Aは？どこにいるん？会える？」
「Aはな、遠い親戚に引き取られて別の高校に通い出したよ、一回だけ会いに行った」
マンちゃんが会ったと聞いてこの場にいた全員が安心した。よかった、最悪な事にはならなかった。
「で、お元気でしたか？」
「うん、ちょっとふっくらしとったから大丈夫だと思うで」
「よかった」
「Aちゃん細かったからな、ちょっと肥えた方が可愛えやろ」
「会いたいねんけど、どこにおる？」
「……教えちゃあかんのよ、これはAとの約束や。どこから両親に情報が漏れるかわからんからな、こればっかりは」
「はぁ！？オレらが漏らすわけないやん！」
「そうやないよ、でもダメ。会うんは諦めや」
そういったマンちゃんも悲しそうな顔をしとったから、俺らは何も言えなくなってしまった。
それからは流れるように時が進んだ。進級も出来たし、クラスは意外に平和やし。受験もみんな相当頑張って同じ大学に合格した。あのグルッペンが入る大学やで？めっちゃ頑張ったやろ。
それでも心に空いた穴は塞がらへん。みんな同じなんやろ。あの繰り返した、命についてめちゃくちゃ考えた日々を思い出すと、どうしようもなく悔しさが込み上げる。
どこにいるんや、何をしとるんや。幸せに暮らせてるか？大学は進学したか？ちゃんと保護者に甘えとるか？他の奴に助けを求めとるか？抱えすぎてへんか？
「……そろそろ、帰ろか」
「そやね、グルッペンに挨拶してから帰ろ」
「明日提出の課題なんやっけ？」
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人妻すここ(プロフ) - 魔王さん» コメントありがとうございます、最高という言葉をいただけてとても嬉しいです、こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！ (2021年3月26日 5時) (
レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
魔王(プロフ) - 一気に読んでしまいました！！正直最高過ぎて最後泣いてしまいました！！素敵な作品をありがとうございます！！ (2021年2月20日 22時) (レス) id: 647071a1ea (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 都築さん» ありがとうございます、その言葉がとても嬉しいです。ゾンビももう少しで二章が始まるので少々お待ちください…！コメントありがとうございました。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 猫目さん» 一気読みしていただいてありがとうございます。結構重苦しくて万人受けしないので大好きと言っていただけて安心しました。コメントありがとうございます。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 矩華さん» 一気読みありがとうございます。番外編は考えていなかったんですが、コメントいただいて面白そうだと思ったのでいつか書きます！その時はまた読んでいただけると嬉しいです。コメントありがとうございました。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すこ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/home
作成日時：2020年4月1日 15時
