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難しいことを言ってるのはわかる、だけどAちゃんが苦しんでるもう半分も知らないと、救うなんて無理だと思う。
「なんて言ってもええから、自分が行くかマンちゃんに行ってもらうかして親に会って欲しいんよ。家に行けばなにかしらあるやろ」
「……わかりました、明日の朝オスマン先生に相談してみます。担任でも顧問でもない私が家に行くのは不自然過ぎるし、虐待の可能性を話せば動いてくれるはず」
「頼んだで」
目蓋が不自然に閉じようと降りてくる。抵抗するのもここまで、かな。
「明日、他のみんなは休んで。夕方六時に校門に戻ってくるから、来られる奴は来いよ」
「夕方に集まって何するん？」
「……そら、Aちゃんを救うんや」
立っていられなくて、膝からコンクリートに落ちる。痛い、痛いのに目は覚めない。
明日は俺の出番や。思いっきり楽しませるんや。大丈夫、俺なら出来る。はず。たぶん。きっと。
*
........
体が痛くて目が覚める。ふかふかのベッドは乱れていて、気づくと掛け布団を抱いていた。
ああ全部夢やったんかな、とスマホを見ると六月十五日の表示。それを確認した途端目が覚める、全て夢ではない。そうや、今日は俺が頑張る日や。長い一日が始まったんや。
とりあえずAちゃんより早く学校に着かなければ、と朝御飯も食べずに身なりだけ整えて家を出る。母親が何か言っていたが正直どうでもいい。俺が今まで女の子と遊んでたのは今日のための練習だったんじゃないか、と思うくらいには緊張しとる。
今日で終わらせる。Aちゃんを連れて明日に行くんや。
「っはぁ、はぁ、Aちゃんおはよ」
『大、せんせ？』
「よかった、間に合った、柄にもなく走って追いかけて来たんやで」
『お、お疲れ様……』
「おん、もっと労って？」
校門をくぐって校舎へ向かうAちゃんの腕を掴み、息が整わないまま話す。よかった、俺もやればできるやん。
「ちょっと付いてきて欲しいんやけど」
『でも、学校が』
「ええやんちょっとぐらい、ほら行くで」
掴んだ腕を離し手を繋ぐ……勿論恋人繋ぎはせんよ、キモがられたくないし。そのまま学校の外へ引っ張っていくと、Aちゃんは驚きと恥ずかしさで素直に付いてきてくれた。ああ、顔が真っ赤や、可愛えなあ。今日はとことん楽しませてあげるからな。
『あ、の、』
「ん？なあに？」
顔がホンマ、林檎みたい。
『どこに行くの、学校いかなきゃ、あと、手……』
。
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人妻すここ(プロフ) - 魔王さん» コメントありがとうございます、最高という言葉をいただけてとても嬉しいです、こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！ (2021年3月26日 5時) (
レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
魔王(プロフ) - 一気に読んでしまいました！！正直最高過ぎて最後泣いてしまいました！！素敵な作品をありがとうございます！！ (2021年2月20日 22時) (レス) id: 647071a1ea (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 都築さん» ありがとうございます、その言葉がとても嬉しいです。ゾンビももう少しで二章が始まるので少々お待ちください…！コメントありがとうございました。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 猫目さん» 一気読みしていただいてありがとうございます。結構重苦しくて万人受けしないので大好きと言っていただけて安心しました。コメントありがとうございます。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
人妻すここ(プロフ) - 矩華さん» 一気読みありがとうございます。番外編は考えていなかったんですが、コメントいただいて面白そうだと思ったのでいつか書きます！その時はまた読んでいただけると嬉しいです。コメントありがとうございました。 (2020年7月29日 6時) (レス) id: 89365ba13c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すこ | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/home
作成日時：2020年4月1日 15時
