Aぇアイドルと王子様③ (ページ30)

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心配性なお父さんキャラページ30

正門side

『…送ってもらおうかな…。』

え？なんて言った？？

正「ゴメン、もう一回言うてくれへん？？」

『家まで送ってくれるって言ったやん？やから送ってもらおうかなって言ったよ。』

てっきり、嫌がると思ったんやけど…
どうしたんやろ？？

正「でも、家の場所、知られたくないんやろ？トリスタのメンバーさんも知らへんって言うてたよ？？」

『だって、この前1人に教えちゃったんやもん。メンバーじゃないけど。1人も2人も一緒やん。』

正「え！？まさか、家にあげたとかやないよな？？」

『あげたよ。泊まったし。』

はぁ！？泊まったぁ！？！？

『緊急事態やったから、しょうがなかったんよ。』

泊まらせるくらいの緊急事態って何？？

正「…変な事してへんよな？？」

『はぁ？変な事？？なんよそれ？？』

いや、多分この反応的には何もしてへんみたいやからええわ。

そして、俺らはAちゃんの家まで歩き出した。

正「何？その人、知り合いかなんかやったん？？」

『やから、それ言ったらダメだって。その人、暗殺されるから。』

…それ、事故チューした人やん、絶対…。

正「もぉ〜、軽々しくお家に人あげたりしたらアカンよ〜。」

『はいはい、わかりましたよ。お父さん。』

相変わらず、俺のお父さんキャラは抜けない訳ね…。

でも、この子心配になるんよなぁ〜。
暗殺されそうな人なんか、危ない人でしかないやん？
まぁ、「犬」って言うてたから、危ない人ではないとは思うけど…。
もうちょっと、女の子という自覚を持ってほしいわ…。

そうこうしているうちに、Aちゃんの家のマンションまで辿り着いた。

へぇ〜、ここがAちゃんの住んどるとこかぁ。
さすがに、家の中まで上がらせてなんかは言わへんけど…。

マンションのエントランスまで来て、少し寂しい気持ちになった。

でも、トリスタのメンバーさんですら知らない、Aちゃんの家の場所を知れた事で、俺は少しだけ優越感にも浸っていた。

色々な感情が、俺の頭の中では巡っていた。

『正門くん、送ってくれてありがとう。ビチョビチョなったけど、楽しかった。』

正「俺の方こそ、楽しかったよ。ビチョビチョなったけどな。笑」

そう言って、お互い笑い合った。