Aぇアイドルと王子様③ (ページ23)

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缶のプルタブと爆弾発言ページ23

正門side

なにを言い出すんよ、この子は！？
彼氏にするなら、俺が良い！？
自分がなに言うてるんか、わかっとんの！？
まぁ、なにも考えてなくて言うてるんやとは思うけど…。

俺は動揺してしまって、自分のジュースの缶の蓋がなかなか開けられへんくて、ずっと蓋をカチカチ指で鳴らしていた。

『どうしたん、正門くん。蓋開かないの？
ずっとカチカチしてるけど…。開けてあげようか？？』

正「いや！！大丈夫！！ホンマに大丈夫やから、気にせんといて！！！」

開けられへん原因になった発言したの貴方ですけどね…。

缶の蓋を開けるのに、奮闘して何回かでやっと蓋が開いた。

喉が渇いてたのもあって、その蓋が開いたレモンスカッシュをグビグビ飲んだ。

正「あー、やっぱ暑い日に飲む炭酸は身体に染みるなぁ！生き返るわー。」

やっぱ、こんなに暑いと格別やなと思って、Aちゃんの方を向いた。

Aちゃんは、蓋が開いたレモンスカッシュをひと口飲んで、そのレモンスカッシュの缶をジッと見つめていた。

正「どうしたん？そんなに缶見つめて。もしかして、おいしくなかった？」

『え…いや、おいしいよ。』

それだけ言うと、また黙ってレモンスカッシュの缶を穴が開く程見つめていた。

なんなんやろ？どうかしたんかなぁ？

『…正門くん。』

正「なぁに？」

『レモンスカッシュって、レモンの味するよな？』

正「え？…まぁ、レモンスカッシュやし、レモンの味するよな。」

『口の中もレモンの味になるよな？』

正「そら、レモンの味するもん飲んだら、口の中もレモンの味になるやろ。」

なんの疑問が生まれたんやろう？？
レモンに対する疑問とかそんなある？
しかも、ジュースやで？
そう思いながらも、俺はレモンスカッシュを飲み続けていた。

『今、正門くんとキスしたら、ファーストキスになるんかな？』

ブーーーーーっ！！！！

その爆弾発言に、思わず飲んでいたレモンスカッシュを壮大に吹き出してしまった…。

『おーぉー、素晴らしく飛距離飛んだねぇ。ていうか大丈夫？？』

正「ゲホゲホゲホｯ、ゴホゴホゴホｯ」

いや、原因、貴方ですよ……
呑気にしとるけど！！
あんまり、ぶっ飛んだ発言せんといてくれ…
ジュース吹き出すわ、むせて咳止まらんわでこっち大変なんですけど…！？

なんとか、むせて咳が出るのは治ったけど、

あーぁー、もぉ〜ジュース吹き出したからTシャツもビチャビチャやん…。
ジャケット着てなくて良かったわ。