Aぇアイドルと王子様② (ページ15)

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青色の海④ ページ15

正門side

そう聞いてきた、Aさんは、また砂浜に寝転んだ。

正「こんな所で寝ると風邪ひいてしまいますよ？」

『人間生きてれば、風邪ひく事やってありますぅ』

正「屁理屈言わないの」

『屁理屈じゃありません。正論ですぅ』

この子、トリスタで会った時は、落ち着いた大人な子やと思ったけど、こうなってくると結構子供やねんな…

Aさんは、その場から起き上がる気もなさそうだったので、俺は自分が着ていた上着を、寝転がっているAさんに掛けた。

『…なんですか、これ？』

正「これで、少しは違うんやない？」

『正門さんが、風邪ひきますよ？』

正「人間生きてれば、風邪ひく事もあるんでしょ？笑」

すると、Aさんは少し不満そうに、目線を俺から空に移した。

『……お父さんみたい…』

正「お父さん！？」

こんな屁理屈で厄介な娘を持った覚えはないなぁ笑

正「…お父さん、俺に似とんの？」

『……別に知りませんよ、記憶にありませんし。ただ、お父さんってこんな感じかな？っていう想像だけです。』

そう言って、Aさんはなんとなくやけど、少し悲しそうな顔をして、空の遠くを見ていた。

なんか、聞いたらいけない事を聞いてしまったみたいで後悔した。

正「………ごめん…」

『は？何がですか？』

正「聞いたらアカンかった事、聞いたみたいやから…」

『あぁ、別に気にしてないですよ。そんなの、とうの昔に慣れました笑」

そう言って、Aさんは笑ってたけど、慣れる事ではないとは思うけどなぁ…