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エイプリルフール×小山 ページ14

遅い時間。

仕事を終えて家に帰ると、リビングの机の上に書き置きがあった。


おもむろにその紙に視線を落とせば…

そこには『探さないで』の文字。


一瞬でパニックになる。


慶「え?え?は?どういう事?」


キョロキョロと辺りを見回しながら、パニック状態の俺の鼓動は速まるばかりだ。


俺、何かしたっけ?

いや、朝は至って普通だっだし…。

そんな素振りなんて無かった、はず。


慶「探さないでって…探すに決まってるでしょっ。」


俺はそう言うと、ポケットから携帯を取り出して…すぐAに電話をかける。


すると、何故かAの携帯の着信音が微かに聞こえて来た。


慶「え?」

思わず、俺は終話ボタンを押す。


それと同時に着信音は鳴らなくなり、また通話ボタンを押せば着信音が奥の部屋から響いてくる。


慶「A、携帯置いてったのか…?」


そう呟きながら、恐る恐る音の鳴っていた方へと向かうと

突然、バンッとドアが開いた。


A「じゃーんっ。ビックリした?慶ちゃん、ビックリしたでしょ?」


いきなり目の前に現れたAの姿に

驚いたのと、ホッとしたのと

思わず俺は、その場でへたり込んだ。


慶「良かった〜。ほんっと良かったぁ〜。」

A「え?ちょっ、慶ちゃん。」

慶「ほんとに出て行っちゃったのかと思った。焦った〜。」

A「やだっ、慶ちゃん。泣かないでよ〜。ごめん、ごめんね。」

Aはそう言うと、俺の涙をそっと手で拭う。


A「ほら、今日エイプリールフールだから…ちょっと驚かそうと思って…。」

慶「あっ…。」


そうだ。今日は4月1日だった。


A「でも、何か嬉しい。慶ちゃんがそんなに私を想ってくれてるんだって分かって。」

慶「そ、そんなの当たり前でしょっ。Aがいなくなったら、俺いやだよ…。」


思わずそう呟くと、Aはそんな俺をそっと包むこむ。


A「ずっと傍にいるよ。だって私、慶ちゃんのこと大好きだもん。」


そんな言葉に思わず顔を上げれば、いつもの笑顔がそこにあって

俺がゆっくりその頬に手をかざせば、Aの顔がゆっくり近付いてくる。


A「今度は嘘じゃないからね。だって、もう日付変わってるでしょ?」


Aはそう呟くと、いつもより少しだけ甘いキスを俺に落とした。

エイプリルフール×増田→←雪だるま〜加藤〜



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めぐみるく(プロフ) - さっちゃんさん» やっぱり分かっちゃいますよね(笑)ありがとうございます♪更新、頑張ります((´∀`*)) (2015年5月13日 0時) (レス) id: be63dacdc0 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん - めぐみるくさん» やっぱり!なんか知ってる気がしたんです笑笑 更新頑張ってくださいね(o^^o) (2015年5月13日 0時) (レス) id: a213e68ec1 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみるく(プロフ) - ひなちさん» ほんとですか?!曲流れました?(*´∀`*)私も吉原ラメント大好きです♪ (2015年5月12日 23時) (レス) id: be63dacdc0 (このIDを非表示/違反報告)
ひなち(プロフ) - 吉原ラメント好きー\(^o^)/読みながら、曲流れた♪ (2015年5月12日 23時) (レス) id: 59cdcfdd85 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみるく(プロフ) - さっちゃんさん» そうです。それを元に書かせていただきました(*´∀`*) (2015年5月12日 7時) (レス) id: be63dacdc0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:めぐみるく | 作成日時:2015年2月8日 2時

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